作中で最も感情移入できたのがリサ。
まあ母親同士つーことで(笑)
リサははつらつとしていて、可愛くて、度胸もありゃ器量もある、潔い働くお母さんだ。
通勤の車中で息子に朝食食べさせる母親なんて、いままでの子供向きアニメにはなかったゾ(笑)
働くお母さんの忙しさが伺える。
一番可愛いのはやっぱり耕一が帰ってこれなくてムクれる所でしょう(笑)
家事を放棄し、わざわざ息子の部屋でムクれる拗ねるグチる甘える。
「バカハガバカ…」は大爆笑。けどリサの正直な気持ちなんだなぁ。
幼い我が子に甘えてしまうってのも分かるんです。腐母もそーでしたんで(エヘヘ)理解してもらえないのは解ってても、その上で甘えちゃうんですよ。
宗介の場合、同じ寂しさを共有し、ポニョを守れなかった辛さがあったからリサを励ませたんだろうな。
そんな寂しさを共有してる宗介に慰められりゃ、リサも復活するしかありません!
復活の気合いはもちろん「ギュッ」とハグ!
母親にとってこれ以上の元気の元はありません。
度胸のよさはやっぱりリサカーのドライビングテクニックでしょう。
「アンタはルパンか〜」て位のドライビングテクニック!
や〜小さい車でアレだけ無茶するのは「カリ城のルパン」そのものですよ(笑)
風に飛ばされる宗介を思わず(何の迷いもなく)掴んだのは母親の本能です。
器量の広さはポニョを有無を云わさず受け入れたこと。
幼い子を嵐の中に放っとけないという大人の責任もあるだろうけど、息子は理解してても自分にとっちゃ無駄にはしゃぐ見知らぬ女の子をあそこまで受け入れられるだろうか?
嵐という状態はリサにとっても不安でないはずがない。
はしゃぐ子供達を世話するリサは終始笑って、しっかりしてるけど、かなり無理をしてると思う。
大人が不安がれば子供も不安になる。
リサはそれをよく分かっている。
家に着いてまずお茶にしたのは暖まるためでもあったろうけど、まず自分自身が落ち着くためだったのかもしれない。
ここまででもリサは十分頑張ったのに、ホームの老人達を心配して救援物資を持って駆けつけようとする。
幼い我が子と女の子を残していく不安がないはずがない!
ここがまたリサの度胸のよさというか器量の広さというか…たった5歳の我が子を信頼して留守を任せるなんて、なかなかできないよ。
ちょっとそこまでの買い物ならともかく…いくら行くのが危険といっても置いてくなんてできない。
てか腐母なら何らかの連絡が入るまで一緒に家に居るだろうな。
ホームには他の職員さんが居るからとか言い訳して
そこから先のリサの行動はわからない。
元々子供視点で描かれた映画だから、必要以上に大人の行動を描いていないからね。
推測できるのは、リサカーが止まってた辺りでフジモトかグラン・マンマーレに出会ってホームまで運ばれたのだろう。
リサとグラン・マンマーレの会話すら遠くから様子を描くだけではしょられている。
まあ多分グラン・マンマーレがリサに全てを話し、ポニョを託せるかどうかを訊ねてたのだと思うが(実質育てるのはリサだし)。
ここでもリサはポニョを受け入れる決心をしている。
柔軟な心の持ち主で器量の広い女性だ。
最終的には息子次第だけど、そんなの決まってるだろうってトコだろう。
二人が深い話し合いをしたことは短い別れの言葉だけで伺い知れる。
いきなりポニョの母親(代わり)になったリサは、それでも強がりながら拗ねながら逞しく育てていくのだろう。