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「レ・ミゼラブル」

今年の締めくくりにふさわしい大作でした。

毎年、舞台が公開されるよーなCMを見るたびに「どんなだろう」と思っていたので、これはいい機会とばかりに行ってきました。およそ数か月ぶりの普通の映画館。……広いわー。人一杯入るわー。スクリーンでかいわ音はいいわで。やっぱそこは名画座とは違いますね。

ジャン・バルジャンの物語。
に終始するのかと思いきや、革命の火がくすぶるフランスにおいて、沢山の人の人生と物語を追い、「愛」を模索し、闘い、やがては大きな救いに至るお話でした。それぞれの人の物語が最終的に一つにまとまるという感じではなく、それぞれが同時進行に時間を経て、死によって立ち去る人もいれば、物語を終えて去る人もいる。その果てに、さて、ジャン・バルジャンは何を見つけただろうか、というような。
主人公として大きいというよりは、群衆の中の一人としての存在感。誰もが主人公であり、誰もが脇役である。
何と言ったらいいのかなー。普通の物語とはなんだかちょっと違います。そして誰もが救われるわけではない。その点で誰が救われるかというと、ちょっと出来すぎた感もありますが、まあそこは物語ですから。

誰しもが持つものの消化の仕方、見つけ方、探り方……そんなもののちょっとした方向性と可能性を垣間見せてくれるような、「こういう生き方をした男がいたんだけどね」と教えてくれるような物語でした。
警部女々しかったけど、そこはしょうがないっつうか、しかしあそこで折れてほしくなかったなあ。

全編、セリフのほとんどが歌。特に有名なあの大合唱の感動と迫力といったらありません。音楽はとにかく素晴らしい。
見たことのない人は一見の価値あり。舞台など原作をご存じの方はどうなのか。
ただ、見てみようかなと思っているのなら是非、とおすすめしたいです。スクリーンで、あの大音量で革命の大合唱を聞いてほしい。

……あーそうか、これは結局、人々の「革命」の物語なのか。ちょっと腑に落ちた。

結構好きです。
が、長い。近年では久しぶりなこの長さ。13時45分からの回で、観終って出た頃には既に日が暮れてましたよ……16時回ってましたがな。驚いたー。

映画締めには最高だった。
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