そうか、ベルリンの壁崩壊だったか。
湾岸戦争と同じくらい記憶に残っている出来事の一つです。当時はまだ小学校にも上がっていなかったので何が何だかわからなかったんですが、「いいことが起こった」ということだけはぼんやりと理解できた覚えがあります。壁を壊している人が皆笑顔だったからというのも大きいんだろうな。
20年という節目になったことで色んな番組でベルリンの壁を取り扱ってますが、中でも「自由へのトンネル」というドイツ?製作のドラマは良かった。
東にいる友人を西に脱出させるために、イタリア人青年たちが仲間と共にトンネルを掘るという話なんですが、これが実話なんだから凄いし悲しい。つまりは脱出出来た人もいれば、出来ずに亡くなった人も現実にいたというわけです。
こういう危険を侵してでも、ひたすらに「会いたい」と思う強い気持ちが切なすぎて。そして、ある日を境にそう思わざるを得ない状況に追い込んだ壁の存在が重々しい。
そうして、壁崩壊の日を迎えた人の笑顔を改めて見ると涙が出てきました。きっかけはスポークスマンの失言だと今日初めて知ったんですが、それを機に動いた人々の強さというか願いというか。
そんなものを吸い込んで立ち続けた壁が崩壊し、一部が今も残っているというのは一つの歴史の現れだよなあとしみじみ思いました。
人を東西に分けた壁が崩壊してから20年。本当に遠くまで来たもんだ。でも決して遠い過去の話でもない。忘れちゃいけないものの一つだろうなと思います。
ちなみに、「自由へのトンネル」を掘った方々は今も存命中です。中心人物の一人は病気で亡くなられたそうですが、一緒に掘った仲間の内の一人が今日テレビに出ていて、本物の歴史を見た気分になりました。すげえな、こういうの。