近隣映画館でもよいやく上映が終わりましたので、ネタバレあり感想いきまっす。
え〜正直言いましてあまり好意的な感想ばかりじゃありません。
そんなの読みたくないという方はここまでにしてください。スクロールします。
正直、いつもの「相棒」と違和感がありました。
元々右京さんが
「あと一つだけ」とか
「僕の悪い癖」とか言いながら少しずつ謎を解き、じわじわ犯人を追い詰める謎解きタイプの話が好きな私には、違和感があると言うよりは多分向いてないんでしょうね。
けど「キャラクタードラマ」としてはよく出来てるんだとおもいます。
レギュラーそれぞれがいつもの個性に輪をかけたようなテンションで頑張ってました。
右京さんは前半ピリピリぷるぷる、血管切れそうなハイテンション。
薫ちゃんは右京さんの支持で右往左往、けど頭も切れてたし度胸もよかった。
米沢さんは仕事が早かった。
捜一トリオは役立たず、けどイタミンだけは薫ちゃんとタッグを組んでええとこ見せた。
TV版では考えられまへんな。
まるで映画版ド〇えもんのジャ〇アンとの〇太のよう。
ただ少々お約束が足りなかった気がしますが。
伊丹刑事の「特命係の亀山〜」ってあったっけ?
角田課長の「暇か〜?」はあったけど、右京さんと米沢さんの楽しいおしゃべりはなかったよね?
私としては右京さんが犯人と対峙するのがパソコン越しというのが一番の違和感。
右京さんは直接犯人と対峙して追い詰めていくのが、いつものスタイルだと思っている。
犯人と知恵比べをしながら真相に迫っていくのが「相棒」の醍醐味だと私は思っている。時には違法捜査まがいの事をしてでも。
そんな犯人の心理にも迫るような丁々発止なやりとりが無いのが淋しかった。
煙たがれながらもコツコツ捜査するのが特命係なのに、右京さん捜査本部の真ん中で指揮してる…違和感。
刑事部長が
「なんでアイツがここにいるんだ!」とでも言ってくれれば少しは違和感拭えたかも。
そこまでやっといて実行犯の居場所の手がかりが、やよいからの電話というのは急展開というよりお粗末、もしくはご都合主義。
真犯人を示す小道具の出し方も安直。
アレが無かったら右京さんすら真犯人がわからなかった。
最初に犯人のヒトがアレしたとき何かあるとは思った。
真犯人の目的から考えれば、ターゲットはマラソンでなくてもドラマは作れたと思う。
マラソンを使う為に映画にした感じがする。
映画のラストは片山議員の美味しいトコ取りのようにも見える。
一見、Sファイルの存在を公表されてから死んでいく真犯人への手向けのように見える。
しかし、事件発生から真犯人の死までどれだけの時間が経ったのかよくわからないが、見ててあまり時間が経った感じがしない。
片山議員は何時からSファイルの事を調べさせていたのか?
瀬戸内元大臣の訪問後なら、鹿手袋記者はかなり優秀な情報収集屋だ。
オリジナルが破棄されてる資料をコピーとはいえ集めるのは並大抵ではない。かなり時間がかかる筈だ。
もし事件以前から片山議員が調べさせてたのなら…真犯人の努力は何だったのだろう。
外務省による真実の隠蔽、マスコミによる情報操作、自己責任と突き離す社会、忘れる世間。
確かに日々ショッキングな事件の報道の連続で1ヶ月の出来事が3ヶ月以上前のことのようだ。
投げかけてるモノは重いのに、釈然としないモノが残った。
…でもこんな後味はTV版でもあったか……