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東野さん

話題:東野圭吾

東野タワーに突入中。「悪意」も面白かったけど、「宿命」は余韻がいいもので楽しかったです。

「悪意」
→私は解説込みでやっと気持ちがすっきりしました。桐野夏生さんの解説、わかりやすくて面白いです。
最初は独白形式の推理小説かと思っていたら、次の章から、んな浅い考えはとっととひっくり返されました。一枚、一枚、事件の表層から深層に向けて皮を剥いていくように、二人の人物の手記によって明かされていきます。
考えを一緒に追ってるようで楽しい。ただ、少しわかりづらい。この一連の流れが楽しいわけで、最後にネタばらしされると意外に単純。そこが凄いのか。


「宿命」
→東野さんが言うところの「ラスト一行の意外性」。本編での意外性とは違う種類のものだと思うんですが、このラストの下りがあったおかげで非常に読後感が気持ちいいです。やー、いいわ。
事件の真相が明かされた時に、ちょっとしたモヤッと感はあったんですが。中学生の時なら更にのめりこんで読めたかもなあ……ネタとしては好きなんだが。すみません、個人的な趣味趣向です。
トリックだったりはそんなに手の込んだものではありませんが、犯人には正直に騙されました。いいカモです。
「宿命」という題も象徴的。勇作、晃彦、美佐子の関係も見ていて楽しいです。面白かった。というか、この三人の関係が可愛らしく見える。


「秘密」
→四時間くらいで読ませてもらいました。とにかく、ごちそうさまでしたと言いたい。
中盤の流れからあんまりよろしくない「秘密」が展開されるのかな、と思ったら、そうじゃない。何がどうなの、というのはとにかく読んでくれとしか。直子と平介の関係とか、少しずつ変わる「何か」とか、それを直接的に掴んで読むんではなく、読み進めるうちにそれが段々わかるようになっているんです。話の雰囲気がいいスピードで流れていく。
これには親子や夫婦の他に、加害者と被害者という立場の人物がいるんですが、どんな立場の人間にも「救い」を与えてくれる東野さんは凄い。
どんな「秘密」があるのかは、ラスト数ページでどぞ。久しぶりにのめり込んだ本でした。本当に面白かった。


「眠りの森」
→……作品によって本当に雰囲気変わりますな。
「悪意」に登場した加賀刑事が出てきました。バレエ界を舞台にしたサスペンス。
今まで読んだ中では一番つっかえました。
とりあえず加賀刑事のロマンス万歳。あの最後は丸投げされすぎてビビった。



ミステリー小説の男性キャラは何でこんなにいい人ばかりなんだ。女性は生々しいのに。
今はのろのろと「レイクサイド」を読んでます。途中で気付いたけど、これ役所広司さん主演で映画かドラマ化してましたね。で、面白かった。
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