スワロウテイル@塚口サンサン劇場

まさかこれを映画館で見れる日が来るとは思わなかった。(2ヶ月連続)
面白そうな映画を調べていたら、いつも辿り着く映画のうちのひとつだったから。

以下ネタバレあり



・ずっと、「よく街角で聞こえてくるけど何言ってるか分からない、でもなんか良いなぁ」と思ってた曲が、この映画のテーマソングだったとは知らなかった。いやびっくり。

・チャラ男がいいキャラすぎる。底辺クズで、でも以外に学がある、かと思いきや間抜け。一方でヒロインと主人公思いな奴、なのに息を吸うように悪事に手を出す。やはり底辺は底辺というどうしようもない奴なのだが、こいつがいないと誰も何も始まらなかった。

・阿●窟の曲が美しすぎる。リリィシュシュの時もそうだけど、状況が終わっていれば終わっているほど映像と音楽がより美しい。なぜ?脳が誤認識してしまう。

・スラム街とか水上住居の雰囲気が好き。しかしこれ近未来の話なら、そのうち現実の日本もこうなるってことか…。

・白面のマフィアは、最後に強え奴と戦えて良かったな。ハッピーエンドなのアンタだけじゃないか。

・医者すごいいい人っぽい雰囲気になってるけど、こいつがア●ンを薬として処方してるんじゃね?
病気になった住所不定無職のワケアリ患者→保険証がなくても格安で受診できる病院の所在を聞きつけ、受診→すぐ楽になれると称して●ヘンを格安で処方する→患者、治るわけもない上に依存→また受診→一件一件が格安でも患者が多ければ多いほど儲かる
あの場所が処分されずに存在できている理由にも繋がりそう。

・通訳者の顔がイケメンすぎる。この状況でお前誰やねんと思った。イケメンキャラを突然出したからといって、暴力表現が中和されるわけないぞ。

・通訳者が訳した最後の言葉は、本当にチャラ男の発言の通りだったのか?自分の本心をうっかり言ってしまったとか、まさかそんなことないよな?その謎だけが残った。

・外国人労働者が、外貨(日本円)を求めて日本へ働きに来たものの、行方をくらませたりトラブルを起こして辞めたり、また新手の犯罪に手を出したり。政府も行政も手を焼いてるうちに、韓国や中国の貨幣価値の方が上回ってしまい、やがて外国人労働者どころか日本人までも、働き手が国外へ流出する始末。国内の主要産業、主要企業、株主、裏社会、その現場労働者から重鎮までもが気が付けばイェンタウン(移民)が担うことになる。彼らこそ、これからの「日本人」として生きて行くだろう…。
というのを、この監督は1996 年の時点で予想していたと言うのか。

9月に読んだ本

慈悲の聖母病棟/イヴァン・ツァンカル

慈悲も神も仏もない…。約120年前のスロヴェニア文学。とはいえしかし120年前の小児病棟って本当にこんなに酷かったのか?病院というより、手の施しようのない子をそのうち死ぬまで放っておく収容所じゃないか。それとも、まだ収容してくれるだけでも全然マシな時代だったのか?子どもたちの親も滅茶苦茶だし。
貧しい国とはこういうことなのか。

子どもたちとカナリアと雀がひたすらかわいそうだった。

キャラクターの、多分「イエス・キリスト生誕の時、東方の三博士から牧人までもが会いに来たが、それはイエス・キリストが救い主だからであって、イエス・キリストという赤ちゃんが生まれてきたからではない。同じように、病気の貧しい子どもたちを哀れんで施しをしにくる見舞客らも、イエス・キリスト像に祈る人々も、ただ自分が救われたいからであって、会いたくて会いに来ているわけではない」という意味だったであろう気付き。悲しすぎる。
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