いもむし・けむし展

地元には、水族館ならぬ昆虫館がある。今年リニューアルオープンし、特別展として危険生物展と、いもむし・けむし展を開催している。

このいもむし・けむし展が、お気に入りのツイッターアカウント(生物の図鑑や専門書を扱う、東京の出版社)で取り上げられていて、地元なら行かねばならぬと思い、行ってきた。

私は知識ゼロだが蝶もイモムシも大好き。ただし触るのは別。毒のあるやつorないやつの判別を付けられないから…。とはいえ、カイコガの幼虫ふれあいコーナーなんぞ初めてだった。

虫かごの中のやつを掴むのではなく、机の上にガラスの大きな皿があり、蚕の葉っぱがたくさん載っている。葉っぱをお食事の幼虫たちを触れるコーナーです。

柔らかくてヒンヤリしてしていました………。

しかし他のイモムシ達もカイコガベイビー達も、一心不乱に葉っぱにかぶりつく姿はとても可愛らしく、いつまでも見ていたくなる。

非常に刺激的かつ愛の深まる企画でした。

あとコノハムシ幼体。お前のパフォーマンスめちゃくちゃ可愛いすぎたから。いやただ歩いてるだけなんだけども。外国人にも大ウケだったから。

チョウ温室もめちゃくちゃ綺麗だった。

昆虫館は地元一番の名所だと思っている。

リニューアルオープンということだったけど、昔から慣れ親しんでいた展示物達がきちんと残っていて、嬉しかった。

ミツバチの巨大乗り物、いわむらかずおの連作イラスト、何のためにあるのか分からない鏡…。

また来るぜ。

ここは今から倫理です。

久々に漫画読んだ。
マグメル深海水族館2。剥き出しの白鳥1。この2冊は面白かった。
微妙だったのは「ここは今から倫理です1」。

高校の科目「倫理」がテーマの漫画なんて珍しいし、習ったことないから面白そうだったので読んでみたが…?マークだらけの出来映えだったわ。

嫌煙派vs喫煙者問題について、主人公である倫理の教師が「喫煙者とは、不当に部屋から追い出された被害者でしょうか、それとも周囲に害をばらまく加害者でしょうか?」と生徒に問い、老子の言葉「善なるものはわれこれを善とし、不善なるものもわれまたこれを善とせん」を説明。

一瞬なるほどなと思ったけど、なんか色々変じゃない?
喫煙者死刑派である私としては、そもそも喫煙者とタバコは、周囲の健康を害したり、ゴミのポイ捨てしたり、悪臭を放ったりするから追い出されるのであって。不当ではないだろう。無害だったら誰もこんなに騒がないし、法整備だって必要ない。

この作者は大麻解禁問題に対しても、同じことを主張するつもりなのだろうか。

そしてこの作者、倫理に特に詳しいわけでもないらしい。テーマとしては良かったけど、やるならもっとちゃんと調べるべき。必修科目なのに体育か社会科のいずれかを選べる高校とか…有り得んて。この作者、もしかして学校あんまり行ってなかったのかな。

アマゾンでは半端なく評価高いけど…次出すなら監修者付けたほうがいい。絵も下手すぎる。



春日大社のすべて&奈良仏像館

本日は、奈良国立博物館の展覧会『春日大社のすべて』に行ってきました。

春日大社の名品の他、復元品も展示されていた。X線などの科学技術から原本と同じ材料を特定し、伝統工芸の職人が知識と経験から当時の製法を推測。その製法でもって製作、復元したという。

螺鈿造りに関しては、人間国宝の職人の全面協力によって実現したとのこと。
そうして復元された刀、矢立、弓矢の美しさ…!触りたいとも思えない。触れない。学生時代の監督が見たら、なんとコメントしただろう。

他には絵画や絵巻物、工芸品など。鹿の置物がすごく可愛い。(重要文化財 春日神鹿御正体)

春日権現絵巻(?)というものも見た。ある偉い僧が病気になっていよいよ歩けなくなった時、仏様が美しい貴女の姿になって目の前に現れ、飛び去った。すると僧は再び歩けるようになり、翌日に天に旅立った、という話。仏様が現れたからというより、仏様が美女の姿で現れたのが大きいんじゃないのか?と思った。

次に向かったのは、博物館付属の『なら仏像館』。日本で最も仏像が充実している施設らしい。
教科書で見た覚えのある仏像がちらほらある中、最も感動したのは『如来立像』という名前の作品。
奈良時代頃に作られたらしいが、解説文に「木材の傷みが目立ち、苛烈な時を過ごしてきたと感じさせられる。」

手は無いし足は無いし、台座もない。(一木造りは台座も含めて一本の木を彫り出して作っていると最近知った。別々だと思ってた…)
穴空いてるし、背中は割れてるし、頭も傷だらけ、鼻も欠けている。今まで一体何があったんだ…?そして、よく今日まで残っていたなぁ…。

これが神や仏の力だと言うのなら、本当にそうだと思う。これだけ多くの人々から信仰を集め、守られてきたのだから。

そして唐から伝わった石像。背景にハートがたくさんあしらわれていたのが、すっっっごく可愛い!!でも一体なぜ?それともハートではなく葉っぱ?


獅子の像や十二神将像がすごくイキイキとしてて可愛かった。十二神将とは十二支を表したものだと初めて知った。漫画でよく出てくるのに…。

展覧会ショップでは、春日神鹿御正体のポストカードを買って終わり…のつもりだったが。博物館のショップに行って驚き。曽我蕭白の図録があるじゃないか!?

名作誕生展で見てから気になっていたが。13年も前の図録が売ってるとは。買うしかない…。
そして今後のために博物館編集の、仏像初心者向け解説本。

そして更なるワナが…絵本。何の絵本かって、九相図の大判絵本だ。なお九相図をググる時は閲覧注意で…。なんとどぎつい絵本なのだろう。しかし、九相図をまじまじと眺められる機会なんて、そうそうありはしない。

私の出費は、もはや食費と書籍代ばかり。おかげさまで積ん読の量がすごい。収納もない。

なお、今月は堺のアルフォンス・ミュシャ館にも行ってみたい。
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