前から気になっていた映画・合葬を友人と鑑賞した。うまいまとめ方が分からないので、箇条書きで感想を。

・登場人物の人間関係、つまり政治上の対立関係が難しい。(つまり自分の勉強不足

・誰も救われない。

・時間の都合で話を早送りした感がかなりあるので、原作をちゃんと読む必要があるなぁ…。主要三人と森さんのことは分かったけど、彰義隊の仲間の人達のことは、全く分からなかったからなぁ。

・とか、彰義隊とは何なのか今日まで知らなかった人間が言ってみる。

・オダギリジョー演じる森さんがめちゃめちゃかっこいい。これは何度でも言える。

・演出が新しすぎる。ガチの時代劇に、挿入歌で洋楽が流れるなんて。でもそのシーンと、写真館にいた時だけは本当、全員いまどきの若者だったんだよなぁ。

・それにしても、一昨年の映画だが出演者に柳楽優弥 瀬戸康司 オダギリジョー 門脇麦 あとから知ったが、まさかの飴屋法水(ご存命だと思ってすらいませんでした。)…て、凄まじいキャストなのに、全く話題にならなかったのは、テーマがドマイナーすぎるからか?確かに分かりにくい映画だったけど…。

・極の行動には「!?」と驚くことがたくさんあったけど、友人曰く「典型的な幕末志士の性格で、先の行動を予想しながら見ていたら、本当にその通りになってしまった」……さすがです……「瀬戸さんのキャラクターは、いまどきの若者に近い感じ。でもああいうタイプが意外と生き残る」とのこと。確かに彼は最後まで生き残っていた…。

ますますその時代に興味を持った。
なので、京都東山 幕末維新ミュージアム「霊山歴史館」に行ってきた。

立地と天候的に、そう頻繁に行ける場所ではない。今日このタイミングでいけて本当に良かった。

展示の解説が非常に分かりやすい。あそこの解説文と資料写真を、まとめて大学受験の時に読めたら、どんだけ助かったか。

そして展示品を見て、映画で彰義隊の人達がひったくりでむしりとっていたいたのは、新撰組のワッペン(腕章的な何か)だったと、かなり遅れて理解した。

血と泥と汗にまみれた「東照大権現」の旗には絶句した。

そして、本日何よりも驚いたのが、土方歳三愛用の刀の実物展示。

綺麗でかっこいい。


土方さんと戦場を多分共にして、持ち主が亡くなっても、戦乱で失われずに、こうして平和な時代まで残って大切にされて、刀剣乱舞に登場しているかどうか分からないが、その存在に心を打たれる人達がいて、この刀(秀國というらしい)も本望ではないだろうか。

いや、むしろ土方さんと一緒に五稜郭にいたいと思っているのかもしれない。 刀剣擬人化のロマンが、今日やっと分かった気がする。

維新後の日本を見ることができた志士達は、ほとんどいませんでした。と、博物館の解説文に書かれていた。
でも、維新どころか明治大正が終わってからも、志士達が望んだ理想の日本にはなれてなかった気がする。

それも何派の志士、○○家の人間、あの時代に関わっていた誰もが望んでいなかった未来だ。

現代人の私からしたら、今の日本が平和かと聞かれても、ハイとは言いにくい。

だが子どもから外国人まで、こうやって別け隔てなく日本の歴史を勉強できて、拳銃や刀の音や、テロに怯えて暮らす必要がほとんどない京都の街は、彼らからすると間違いなく、理想の世界のなのだろうな、と思った。

護国神社の墓地敷地内には、こうした幕末志士達の墓と共に、京都市民で第二次世界対戦中に出兵した戦没者の墓碑がある。

これからのために何が自分にできるか……考えても分からない。