話題:今日見た夢
昨夜も寝苦しかったせいか、変なところがリアルな夢を見た…。


あれから鼎の調子はまあまあ落ち着いてる。鼎は長坂の狙いが自分であることを知っているため、西澤と晴斗達にある提案をする。

「長坂は鼎さんをずっと狙ってはいるけど、殺せない理由があるのかなぁ…」
晴斗もこれには気になっていた。
「何かしらあるのだろう。そこを突く」
「突くぅ!?鼎さん調子悪いんでしょ?無理はダメだってば」
「私にも…やることがあるんだよ…。これ以上長坂に利用されてたまるか」
鼎の声のトーンが変わった。静かな怒りを見せている。表情は仮面でわからないはずなのに。


九条は居住区にある蔦沼の部屋にいた。高槻も一緒。

「親父、用ってなんだ?」

蔦沼は調子悪そうにベッドに横たわっている。偶然にも九条は父親の素顔を見てしまう。
蔦沼は南に手伝って貰いながら肌全体を覆うスーツを替えていた。あのスーツの下…嘘だろ!?若返りすぎている…。見た目が高校生にしか見えない。本当に親父なのか!?

「あれ…真治来ていたのか」
「親父…!呪いってこういうことかよっ…!嘘だろ!?」
九条は父親の素顔を受け入れられずにいる。見慣れたスーツ姿になった蔦沼はフード付きの制服を羽織った。だから親父はずっと顔を隠していたのかと。


「話がある。直に長坂は来る。僕を抹殺しに、紀柳院を狙いに。真治にはその前にある場所に行って貰いたい」
「どこなんだ?」

「ゼノクが複雑な造りをしているのは知っているだろ?メイン施設も一部は複雑だ。最も複雑なのは研究施設だが」
「それが…なんだってんだ?」
「隔離棟の1番奥の部屋に行け。そこには長坂撃破の鍵がある。本来なら僕が行くべきだが、この状態だと行けない。だから真治に行って貰いたいんだ」

蔦沼は世話役の南にあるお願いをした。南は突如、蔦沼の左腕の義手を外し始める。
「南さん、何してるんですか!?」
「隔離棟の1番奥の部屋の鍵はこの長官の左腕の義手なんだよ。義手がマスターキーとなっている」
義手がマスターキー!?

南は外した長官の義手を丁寧にジェラルミンケースに入れ、真治に渡した。南が説明。
「隔離棟は人の出入りがあまりない場所だが、研究施設並みに堅牢になっている。地下通路に関してはかなり複雑だから職員すらもわからない」
「真治、とにかく急げ。時間がない」
「わかった。高槻、行くぞ」
「はい」


九条と高槻はジェラルミンケースを手に隔離棟へと急いだ。九条は左腕の義手がない父親の姿がちらついた。蔦沼は両腕が義手。腕は長坂怪人態によって切断された。
マスターキーが義手とか聞いたことがない。隔離棟の例の部屋は長官しか入れないということになる。


館内では入居者と職員のシェルターへの避難が始まっていた。ゼノクは敷地が広いためシェルターは4ヶ所ある。誘導には新山もいた。
一気にきな臭くなってきたなー。前回とは違う。


隔離棟へと到着した九条達。隔離棟は昼間でも薄暗い。メイン施設から離れているせいか、雰囲気が違いすぎる。ゼノクでは以前、隔離棟で被験者が怪人化する事件が起きていたが九条は知らない。

1番奥の部屋ってどこなんだ…。九条と高槻は隔離棟をずんずん進む。
やがて突き当たりにそれらしき部屋を発見した。他の部屋とは明らかに雰囲気が違う。ドアの横には見慣れない形の鍵穴らしきもの。


九条は急いでジェラルミンケースを開ける。義手を取り出し→鍵穴に合わせるもうまくいかない。高槻はあることに気づく。
「この鍵穴…指を入れるタイプではないでしょうか?」
指…?鍵穴らしきものには穴が5つある。手のひらを当てるタイプじゃない。九条は義手を慎重に持ち、指をそっと鍵穴の中に入れた。音がし、鍵が開いた。

2人はドアを開ける。そこには長官専用の研究室が。
「研究室だよな…これ」
「九条さん、これ見て下さい。これが長官が言ってたものなのでは?」
部屋の奥には何やら布がかけられたものが鎮座している。見たところ、武器にしか見えない。九条は布を外した。
「親父…いつの間にこんなの作っていたんだよ!?」
そこには武器が3つある。斬馬刀と弓、青龍刀か?

「他にはないみたいですね」
「高槻、撤収するぞ!お前も武器を持てっ!」
「九条さん、義手…ケースに入れて下さいよ。大事なものなんだから」
「わかってる!」
2人は部屋を出ると義手を慎重にジェラルミンケースに入れ→蔦沼がいる部屋へと急ぐ。武器を3つ持っているため帰りは少し時間がかかった。


「九条、おかえり。早かったね。その3つの武器が鍵になる」
九条と高槻はぜいぜい言いながらジェラルミンケースを返した。南は手慣れた様子で蔦沼の失われた左腕に義手を取りつける。切断された腕は肘から上が残っている。

「なんで義手がマスターキーなんだよ?」
「そりゃ僕専用の研究室だからだ。西澤も入れない、極秘事項がある場所だから隔離棟にした」
隔離棟なら確かに人の出入りはないに等しい。蔦沼の義手は武器を兼ね備えているため、特殊なもの。見た目は黒っぽい。


翌日、それは突然訪れた。長坂率いる怪人集団が現れた。雑魚の数、多数。強化態も混じっている。長坂の姿は見えないが、ゼノク攻防戦が火蓋を切って落とされた。
ゼノク館内は封鎖、館内も分厚い防弾シャッターで閉じられている。指揮は九条。

ゼノク隊員はメイン施設周辺と研究施設を防衛につく。晴斗達はメイン施設中心、翳珠の2人は研究施設に配置。柚希はメイン施設周辺に配置された。烏丸と共に戦闘用スーツで雑魚を蹴散らす。柚希は正式に実戦デビューを果たす。

敵は今のところ館内にすら侵入を許されてない状況。ゼノク全体に張り巡らせたシールドのおかげでもある。


九条と西澤はメイン施設の司令室にいる。司令室は2ヶ所。蔦沼は動けないため、南が警護。必然的に居住区も防御が堅牢になった。


晴斗達とゼノク隊員のおかげで雑魚を一掃。まだ鼎はこの場所には出てきていない。鼎は必ず来るであろう、長坂を物陰で待ち構えていた。あの大型銃を持って。
雑魚が一掃された後、空気が変わった。長坂が姿を現したのだ。長坂はニヤニヤしながら接近している。九条はすぐさまゼノク隊員達に撤退を命令、隊員と柚希はなんとか撤退に成功。

残されたのは晴斗達、本部メンバー。長坂は鼎を探している。蔦沼も。
「蔦沼くん、早く出てきて下さいよ…。出られないのかなぁ?」
長坂は怪人態へと変化。空気がピリピリしている。絶望をもたらす怪人、長坂。

「なんなら絶望を与えましょうかね…」
長坂は空操や桐谷に容赦ない攻撃をする。晴斗は2人に逃げろと叫ぶが2人は負傷。晴斗は刀を使い、長坂に挑むが歯が立たない。
覚醒しないと無理なのか…?それにしてもこいつの圧力、すごい…。

晴斗は刀を覚醒状態にし、長坂に挑むもいまいち打撃を与えられず。長坂は余裕そうにしている。
「そんなちんけな刀で倒せるとでも?暁晴斗」
晴斗は圧力に圧されていた。やはり覚醒には二刀流でなければこいつは…こいつは倒せない。晴斗も容赦ない攻撃を受ける。


鼎は見ていられなくなり、銃を発砲しながら出てきた。

「やっぱりいましたか…紀柳院鼎」
「これ以上そいつらに攻撃するな…」
鼎は静かに言う。仮面をしているにもかかわらず、怒りが見える。銃を構える鼎の手が震えている。正直怖い。
長坂は鼎にジリジリ接近、晴斗は叫ぶ。
「鼎さん!逃げて!!」
鼎は晴斗達にしかわからない合図を出した。あれは…。

長坂は鼎に急接近する。そして言葉巧みに誘導しようとする。
「あなたが必要なのですよ、紀柳院鼎。いや…都筑悠真」
「お前に利用されるのはもうたくさんだ」
鼎は長坂が知らぬ間に銃を長坂の腹部に突きつけていた。そして発砲。
「なんだと…!?」

長坂は鼎のゼロ距離射撃により、僅かだがダメージを受ける。鼎は長坂が怯んだ隙にさらに銃を発砲しながらひたすら殴る。鼎は泣きそうになっていた。
こいつさえいなければ…!

鼎の合図に気づいた隊員は例の兵器を起動。長坂に向け、発射。だがかわされる。

長坂は鼎の思いもよらない反撃により、人間態になると捨て台詞を吐いて消えた。
「都筑悠真、あなたを必ず引き入れます。今度は容赦しませんよ」
「お前は…私を殺せない理由があるのだな?いくらでも反撃してやる」
鼎も長坂によりダメージを受けたが怪我らしきものはなかった。長坂には鼎を殺せない理由がある。それが実証された。


戦闘後、鼎は激しい息切れを起こし→その場に座りこむ。身体はまだ大丈夫だが、明らかに持久力がなくなり始めている。
鼎は彩音に支えられるようにしてゼノク館内へと撤収。晴斗と彩音、柚希は鼎があと数回しか戦えないことを聞いていただけに鼎の戦闘はハラハラする。

九条はモニター越しに鼎の身体の状態が気になっていた。あと数回しか戦えないのに、なぜ彼女は戦う?


長坂はまた必ず来る。鼎がゼノクにいるとわかった以上、絶対に来る。蔦沼長官の居場所はまだ特定されてないが、バレるのは時間の問題。
今回は研究施設に被害はなかったが、メイン施設周辺に被害が出た。シールドがなければ被害は拡大していた。空操と桐谷は負傷したため、病院に搬送されている。


晴斗達は九条からある武器の話をされた。それは蔦沼長官が作り上げた、長坂撃破の鍵となる3つの武器。
鼎は身体に負荷がかかることからその武器は使えないが、話だけは聞いていた。


ゼノク隊員の御子柴にも変化があった。御子柴は突如、鼎の刀を返すと言い返却してきた。
今の鼎にとってこの刀は身体にかなりの負荷がかかる。刀を受け取った鼎は晴斗にこの刀を渡すことにする。
「今の自分にはこの刀を使えない」と。晴斗は複雑そうな表情で鼎の刀を受け取る。今まで鼎が晴斗に刀を託すことはあったが、今回は違う。

鼎の身体に限界が来ているのは誰が見ても明白だった。あと何回戦えるか…身体は持つのか。


長坂は鐡と話をしていた。

「君、ずいぶんと暇そうだねぇ」
「お前が出撃禁止したからだろうが」
「鐡くん、戦いたいかい?」
「あぁ…暴れてぇよ」
「次にゼノクに行くときは一緒に行きましょうかねぇ?君が戦いたい暁晴斗もいましたよ。私は蔦沼潰しと都筑悠真が手に入ればいい。…あ、そうそう。あの剣、早いとこ手にしなくてはね。彼女は依り代にふさわしいのだから」



鼎の長坂に対する反撃でゼロ距離射撃、すごいリアルだった。鼎さんは仮面キャラなので表情がないはずなのだが、長坂相手になると語気が強くなる&表情が怖くなるっぽい。

今までやられていたのが爆発した感じか?
鼎さんはキレるとかなり怖い。仮面キャラ故に余計に表情が怖く見えるからか?仮面に表情はないはずなのに…。


隔離棟の1番奥の部屋のマスターキーが長官の左腕の義手、これもリアルに出てきた。なぜに義手をマスターキーにしたんだ?

世話役の南が長官の義手を外して→ジェラルミンケースに丁寧に入れる描写と隔離棟でジェラルミンケースから義手を慎重に出して鍵を開ける九条こと、息子の真治がな…。
九条は蔦沼の素顔を偶然見てしまい、かなり複雑になってしまうのだが…。

九条的にはキツいかもしれない。おまけに蔦沼は動けない状態もあって余計になー。


ゼノク館内の複雑な構造が如実に出てた。研究施設以外にも隔離棟も複雑なのかよ!
メイン施設の一部も複雑な構造なので、一部が忍者屋敷という例えはあながち間違っていないかも…。なお、地下通路はゼノク職員や隊員ですら把握出来ないくらいに複雑。
地下通路に関しては上層部しか知らない。


隔離棟にある蔦沼専用研究室は西澤ですら入れない場所。ゼノクは敷地が広いことから、司令室が2つある。メイン施設と研究施設に。

長坂がいるフェノラス本部よりも規模はデカイかもしれないのが、ゼノク研究施設全般。ちょっとした町みたいになってる時点でゼノクはかなりデカイ…。