麻耶雄嵩氏でした。
はわわわ。
やられたー。
そうくるか!そうくるとは思わなかった!
完全にやられた。
氏はやはりトリッキーだなあ。
多分わたしの好きな作家さんの中でもかなーり頭いい。
まず謎解きから始まるという斬新さ。
まだ事件が起きてないのに最後の事件の謎解きをするという。
そして殺人事件だけでいいのに、校内論争にも探偵的なことをさせるバイタリティ。
まあ、話をややこしくしている感は少しあったけど、
それでこの作品の重さが飛躍的にアップしている。
学校の生徒会の話だけでも一冊書けそうなのに、
それをサブストーリーにしてしまうのだからいやはや。
以下ネタバレあり。

矢的犯人説もね、あーそうなんだー程度の納得ができたのよ。
そこがすごい。
それなのに真犯人が獅子丸とは。
まさかそうくるとは思わなかった。
でもさっきも言ったがやはり構成力。
冒頭に読者を置き去りにして謎解きをするとはなんぞや。
普通とんちんかんな謎解きなのだろうなと思うわけじゃん。
わたしが素直じゃないだけ?
しかし残りページが少なくなって、あああれは本当だったんだと思う。
だから紙媒体はやめられないよなあ。
しかしまさかの真犯人。
そしてやはり少しホラーめいているキャラクター。
氏の作品のホラー要素はキャラクターの心情よね。
獅子丸怖かった。
でもかわいそう。
みんなかわいそう。
こんな誰も救われない話を読んでも落ち込まないわたしはやはりどこかが擦り切れているのだろうか。
少なくとも高校時代に読んでいたら落ち込んでいただろう。

次は、もう西ロスが来ている。
西加奈子氏で「うつくしい人」読みます。