伊岡瞬氏でした。
ふーむ。
よかった。
なかなかにして、良かった。
ついつい煙草が進んでしまった。
このまま煙草と小説の世界で死に行きたい。
いやあ、悪役っていいよね。
悪役が悪役してる物語は、ある意味一流しか書けないんじゃないかな。
どっかで、悪人も人間味があるのよ、なんて諭してくる話は、ありふれてる気がする。
ここまで達也を悪人にしてくれてありがとう!
みかちゃんが可愛くて……
さゆみちゃんも可愛いけど、みかちゃんの機転のききかたと女の子の弱い部分と、その淡い三角関係が眩しかった。
分、すごくせつなかった。
すごい脇役ではあるけど、みかちゃんが一番好きです。(じゃあ漢字くらい覚えてろよ)
あと好きなのは白石先生ね。お父さんの方ね。
素敵な上司〜
イケメンでもいいけど、でっぷりしたおっさんでもかっこいいと思う!
まあいいや。
以下ネタバレあり。

完全な、勧善懲悪とはいかなかった気がするんだよなあ。
たしかに、達也は死ぬほど苦しんでしかも死ななかったのだろうが、
その部分の描写がスッキリあっさりしすぎてて、もっとこう……なかったのか!と思ってしまった。
しかも全てにおいて実行犯でなかったとして、
殺人教唆ってどんな罪になるの。
頑張って頑張って無期くらいでは?
まあ道子さんが、一番人間らしいかな。
惚れてたんだろうなあ。
惚れてたっていうのも違うか?
前半の不幸な身の上話は、ああ、こういうの書きたい人いるよね、って思うけど(青年漫画とかに多い?)、
それが土台なんだけどあくまで土台ってとこが、技量だよなあ。
裁判での二転三転はとても面白かった!
どうなるの?達也どういうつもりなの?って思わせるのうまい……
これは、著者読みたくなるわ。
特にデビュー作。
うん、(わたしの)今後に期待。

次は、小林泰三氏で『アリス殺し』読みます。ミステリ続くなー