こうふく あかの

西加奈子氏でした。
ふうむ。
やはり、氏には女性を書かせないとあかんなあ。
女を書かせたら日本一の氏に対して、
少女を書かせたら日本一であるのは桜庭先生。
戯言。
うん、特に感動とかはなかったな。
氏がほんとにプロレス好きだということは伝わってきました。
男の転落という意味では、『サラバ!』に通じるところがあるなあとも。
やっぱり女の描写よ。
奥さんの独白が一番胸につーんときたもの。
なんだろ、波のない話だった。
あれを読んだ時と同じだ。氏の、『舞台』。
これは物語なのだろうかと懐疑的な気持ちにさせる。
どうして主人公が男になった途端にこうなるのかなあ。
しかしまあ、プロレスの話が入っているということで、
森元さんは浮かぶよね。
結局プロレスラーになったんかい!っていう笑。
アキオ君はどこ行ったの?……。
つまるところあれよね。
あかのこうふくは、お父さんが導いてくれた、と。
変化球ととればいいのかなあ。
うーん。

次は、野中ともそ氏で『チェリー』読みます。

こうふく みどりの

西加奈子氏でした。
はあああああん。
そうだよね。
そうだよね。
氏に女を書かせたら日本一だよね。
読んでたらだんだん関西弁が移ってきて笑。
女の話で良かったなあ。
みどりという名の娘に悪い娘はいないと思っているが、そうだよね笑。
なんだろ、幕間の一人称が「この人のことか!」ってなってくると、ますますページが進む。
3回くらい泣いたかな笑。
ラストは想像してたけど、想像以上の破壊力だったなあ。
破壊って、涙腺をね。
ここでも何度も書いてるように、べったべたな恋愛小説が読みたくて。
本屋さん巡りをしたんだけど欲しいものがなかったからamazon先生に頼って、んで届くまでこれを読んでいたんだけど、
そこらへんの恋愛小説よりよほどきゅんきゅんする。
これが文学か。
いや、これは『あかの』も読みたくなっちゃうよ。
なんか「読まなあかん」気にさせるよ。
今日久しぶり?にお義兄さんに会ったからお話しすれば良かった。
でもその時はまだ読み終わってなかったから……
藍ちゃんどうなるんだろう。
緑はお父さんと暮らすのかな。
なんか、どうしようもやく優しい気持ちになった。
優しいのに、落ち着かないというか、
優しさにつけ込んで「あんたがそない優しくするんやったらうちはもっと荒れてやるわ!どないや!まだ優しくできるんか!うちがこんなに荒れてるんはあんたのせいやねんで!」
って気持ちになりました。
どんな気持ちやねん。
でも幸せです。

次は、やっぱり西加奈子氏で『こうふく あかの』にします。

捻れ屋敷の利鈍

森博嗣氏でした。
ほおお。
犀川先生ー!!
やっぱり保呂草なんかより先生よ!
先生が出てこなくちゃ森ミステリィは成り立たない!
Vシリーズの最大の物足りなさはそこだったんだな。
なんかやたらとキャラを作りたがってたけど、
初めて書いたキャラを超えられないなんて皮肉ね笑。
わたしもゼミの先生を思い出してしまった。
なんでもいいけど「先生」って憧れる。。
さてさて、そんなわけで、今回は萌絵大活躍だったわけだけども。
気になるのが保呂草の年齢よね笑。
犀川先生はへっくんだから、Vシリーズの時間軸からは20年以上は経っているはず。
なんで保呂草さん現役なの笑。
まあその謎もVシリーズ読み進めれば明らかになるのかな。
よほど紅子と保呂草さんとれんちゃんとしこちゃんは人気がなかったのね。。
シリーズ途中でリストラされるくらい。
まあ、わたしの感覚が正しかっただけで満足だけど笑。
トリックもS&Mシリーズばりの謎だったし。
密室トリックでやっちゃいけないからくりだったけどね。
でも捻れ屋敷のトリックの方は、森先生らしかったなあ。
計画破綻による密室。
うん、いかにもらしい。
そしてちゃんと人が死んでる←
久しぶりに森ミステリィ楽しめた!

次は、西加奈子氏で『こうふく みどりの』読みます。

TSUGUMI つぐみ

吉本ばなな氏でした。
はあああ。
実ははじめましてです。
親友に『キッチン』をプレゼントされたのが十余年前。
なんとなく、勧められた本て読みたくないじゃない?そんなもんじゃない?
それからというもの吉本ばななと聞くと「ああ〜『キッチン』読んでないな」となんだか後ろ暗くなって自然と足が遠のいていました。
あの一冊は、今どこにあるのだろう。
多分この家のどこかにあるはずなのだが、
果たして。
なんだか、詩みたいな文章でしたね。
散文詩とでも言うのでしょうか。
登場人物がみんな人柄があったかくて、
冷たい温度を放つつぐみだけがいつも熱を出してて。
不思議でした。
これ、恋愛小説と聞いて読んだのだが。
恋愛小説なのか?
違うな……
なんかもっとこう、感動とかそういうのいらないからこっちが恥ずかしくなるような恋愛小説はないものか。
最後の手紙で思わず泣いてしまった。
まりあへのつぐみの信頼感が強く強く伝わってきて。
この世で自分を理解できるのはまりあだけだって、
そんなふうに思える他人がいるつぐみが羨ましかったし、
そんなふうに思ってもらえるまりあが尊かった。
恭一よりわたしはお父さんが好きです。

次は、森博嗣氏で『捻れ屋敷の利鈍』読みます。

転落

永嶋恵美氏でした。
ふむふむ。
この人イヤミス作家だったのか!
しっかりイヤミスになってた。
結構意外。
泥棒猫とは大違いだなあ。
いやでも、泥棒猫のあの重さはここに原点があったのか?
なんやろなー、
いや、これは内容に触れるな。
以下ネタバレあり。

序盤の叙述トリックは、ありきたりといえばそうなのだろうけど、
何せ性別入れ替えトリックだからね。
もう現代のミステリでは手垢がつくほど。
ミステリ作家なら一度は通る登竜門。
しかし今回は騙されたときに「ほう」と思った。
素直に騙された。
まあ、内容もさることながら、老人病院の介護の描写は特にイヤだったな。
しかし誤算は途中で「私」の方が子ども殺しちゃったのかなってわかってきてしまったこと。
そうじゃなきゃ匿う意味がわからない。
だからタネを明かされたときも「ああやっぱりね」ってとこだった。
でもさすがよね、そこでは終わらないよね。
最後の最後に『転落』する。
そういう意味だったのかーって。
パンチ力はそこまでないにしろ、なるほど、と。
もっとね、もっと強いパンチだったらやられた!となるんだけど。
なるほど止まりだったかな。
惜しい。
それにしてもイヤミスに対するわたしの免疫力はすごいな笑。

次はまた恋愛小説に戻る!吉本ばなな氏で『つぐみ』読みます。
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