十三番目の人格-ISOLA-

貴志祐介氏でした。
ふうう。
これがデビュー作かあ。
今とは大分タッチが違いますね。
今や非オカルトで人間の怖ろしさを生々しくリアルにそりゃもう背筋が凍るようなサスペンスを書かれていますが
デビュー作がオカルトものだとは思わなかった。
面白かった。
怖くはなかったが。
切なかった。
とにかく切なかった。
こんなに切ないホラーあり?
以下ネタバレあり。

真部先生(´;ω;`)
いい男すぎる。
しかし弥生さんの気持ちも凄いわかる。
もちろん由香里の気持ちも。
氏の持ち味は、人の感情を読み手に納得させることにあるだろう。
ミステリでは動機が一番大事だというのがわたしの持論だが、
それはむしろミステリよりもホラーに言えることなのではないかと思った。
ホラーでは大概が人が死ぬわけで(それはミステリでも同じだが)、
動機がぶっ飛んでればスリラーになるわけだけど(悪の教典はまさにそれ)、
この作品では動機がなんとも切なくて、納得するしかなくて、
つまり、うん、何が言いたいかと言うと、
ホラーなのに感動しました。
最後にぞっとさせるこの後味の悪さはむしろ清々しい。
氏の今の作風に繋がっていると思いました。

次は桜庭一樹氏の「赤朽葉家の一族」読みます。
ずっと前に買ってずっと読んでなかった作品。
なんだか無性に桜庭ワールドに浸りたくなったのです。

有限と微小のパン

森博嗣氏でした。
この一週間地味に忙しくて
長くても二日あれば読めるだろうと思ってたのにこんなにかかってしまった。。
ううん。
さすがやなあ。
でも最終話としての終わり方はどうなのだろう。
それは微妙なところだが。
しかしミステリ作家諸君!
これがミステリだ!
これだけがミステリだとは言わない。
しかしこれがミステリなのだ。
以下ネタバレあり。

最終話なら萌絵ともうちょっと何かあっても良かったのではないかな。
でもさすがとしか言いようがない。
まさか全員グルだったとは思わなかった。
トリックの「全員消えた村」を思い出したな。
真賀田博士が犯人ではないところがいいね。
そして瀬戸さんの正体!
これに気づける人はいないだろう。
ううん。
ラスト、ダークルームの中、犀川先生戻ってこないのかと思って泣きそうになった。
初めて萌絵に共感できたかもしれない。
これには脱帽。
戻ってきてくれて良かったあ。

次は貴志祐介氏の「十三番目の人格ISOLA」読みます。
怖いかな?

殺し合う家族

新堂冬樹氏でした。
うーん。
面白かった!
しかし読み終わったの十一時頃で、それからさっきまで「黒い家」の映画観てたから今頭の中パニクってる。
怖い怖い怖い。
大竹しのぶさん演技うま過ぎ。自重。
韓国版の方が怖かったけど。
さて、「殺し合う家族」ですが、いいですねー
こういうの好きですよ。
以下ネタバレあり。

こんな悪人いるのか!!
女を次々と懐柔するのって、すごいテクニックだ(卑猥な意味で)。
なんかエロシーンが生々しくてそこらへんの官能小説よりよっぽどエロかった。
優太くんすげー。
MVPは優太くんなのですな。
しかし貴子が死刑で富永が無罪とは、後味悪過ぎだな。
貴子の一貫した姿勢は凄いと思ったが。
今レビューを見てみたが、結構評判が悪い。
私的には嫌いじゃないんだけどなあ。
エログロも二次元なら全然平気。
この題材の他の作品も読んでみようかな。

次はいよいよ森博嗣氏の「有限と微小のパン」読みます。
やっと踏み切りました。
この長編、一日で読みたいとは思うけど、明日も予定あるし無理だろうなあ。
しかし本棚から出すときに背表紙を破いてしまった(´;ω;`)高いのに。
さあ、ラストです。
真賀田四季に始まり真賀田四季に終わる。
楽しみです(*^^*)

ある閉ざされた雪の山荘で

東野圭吾氏でした。
ふうん。
ふーん。
(ううんでもうーんでもないとこ、注目)
やっぱりわたしは氏とは相性良くないらしい。
これが衝撃の結末?
ふうん。
(これではファンに怒られるか?)
以下ネタバレあり。

別にありきたりな話であったわけじゃないんだよ。
まあトリックとかはないんだけど、
演技だったってのは新しい(古い本だが)んだよ。
でもなあ。
犯人に意外性がないのと、やっぱ殺人が実際に起きない(これが多分"衝撃の結末"なんだろうけど)のが、この話を軽くしちゃってた感が否めない。
しかも七人集まって、三人しか被害者にならないっていうのが
地味。
さすがクリスティと言うのか、「そして誰もいなくなった」には到底及ばないように思う。
まあ設定は面白かった。
あと、これは多分氏の得意分野なのか、ここだけわたしと相性が良いのか、
動機が素敵。
そこだけは満足。
ちょっと辛口になっちゃいました。

次はまた本屋で衝動買いした新堂冬樹氏の「殺し合う家族」読みます!
明日(今日か)から忙しくていつ読み終わるかわからんから朱川さんの「本日、サービスデー」にしようか悩んだけど
気になる!

蒼林堂古書店へようこそ

乾くるみ氏でした。
連作短編でした。
一つ一つが電車の中で読めちゃうくらいの。
まあわたしには無理だがな。
なんてったって乗車時間六分だから。
でも読むのが遅れたのはそういう理由ではありません。
単に課題があったのと、ちょっとしたサークル的な集まり(のち飲み)があったので読めなかったのです。
以下ネタバレあるかも?

まあこんなもんだよな、日常のミステリって。
てかんじ。
もちろん殺人なんておきません。
でも飽きずに読めました。
ただ、あの英語の訳の話だけは理解できなかった。。
いくらわたしが英語苦手だからって。。
人に読ませて教えてもらおうかな。
でも人に勧めるくらいの本でもないな。
あくまでミステリ好きが息抜きで読むもの。
自分の知ってる作品が挙げられたときはちょっとテンションあがる。
そして知らない作品は読んでみようかな、という気にさせる。
実際一冊買いました。

次はその一冊、東野圭吾氏の「ある閉ざされた雪の山荘で」読みます。
さてさて、アンチのわたしを唸らせてくれるのでしょうか。
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