死亡フラグが立ちました!

七尾与史氏でした。
ほおお。
研修で一週間本が読めなかった。。
久しぶりの徹夜読書。
やめられん。
いやしかし、面白かった。
発想が。
死亡フラグビンビンに立ってましたね、みなさん。
以下ネタバレあり。

事故死に見せかける殺人。
一体何人の協力者がいて、どれくらい時間をかけて、いくらお金がいるのか。
フラグがみんなビンビンなので「お、立った立った」と面白かった。
ただ一人だけ、絶対に立たない人、本宮さん。
レビューの反応はあまりよくないみたいだけど。
確かに、本格ミステリではない。
中盤でとすおが犯人だとわかってしまうしね。
まあ、小学生の一家惨殺とか、小学生の近親相姦とか、ヤクザのトカレフさんとかは、生々しくてわたしは割と好きです。
ただトリックがなあ……
つっこみどころ満載なんだけど、
つっこみどころを見つけたら、それがフラグだと思ってくれると氏は願って書いたのだろう。
しかし、やはりミステリはラストにたたみかける真相が見どころなのです。
序盤にそれやっちゃったのは、失敗かな?
でも楽しめましたよ。

次は同じミス大賞3回の大賞読みます!
「果てしない渇き」映画気になる……

硝子のハンマー

貴志祐介氏でした。
あああ。
また徹夜してしまった。
どうも、次の日休みだと徹夜で本を読んでしまう。
一応職にも就けたので、この生活も直していかないとな。
さてさて、久しぶりの貴志祐介氏でしたが。
本格ミステリと言っても、やはり貴志さんは貴志さんだなあ。
という感想。
相変わらずの貴志節。
まず前半だらだらするところね。
ぶっちゃけ飽きちゃう。
このわたしですら、途中まで読んで二日ほど空けて内容忘れてたくらいだからなあ。
そして、後半の面白いこと。
これも相変わらずですね。
巻末の、対談の「取材魔」という言葉には、うんうん、と思った。
毎回、一体どうやって取材するのだろう。
しかも、ロボットについては取材できなかったとのこと。
取材無しであれだけの描写ができることも驚きだが、
断られることもあるのだなあ……
やはり貴志さんはすこぶる頭が良くて、それ以上に勉強家なのですね。
以下ネタバレあり。

前半の探偵役の二人の空回りには、正直辟易しました。
よくもまあ、ここまで適当なことをそれらしく作れるものだと。
ほんと、話が一向に進まないんで、もどかしいことこの上ない。
しかし、後半が良い。
犯人は、被害者と縁もゆかりも無い人物だったというミステリではあり得ない筋を、
これだけ緻密に描写されたら、唸るしかない。
途中で調査編を打ち切って、犯人側のストーリーをしっかり入れることで、
読み手のがっかり感を無くしている。
やはり、この人は凄い。
榎本さん、好きだなー

次は、今日(昨日)買ってきた七尾与史氏の「死亡フラグが立ちました!」読みます。
氏とははじめまして!
しかも名前も知らない。
楽しみです。

私の男

桜庭一樹氏でした。
ううん。
やはりダントツ。
桜庭さんしか書けないよなあ、これは。
直木賞ってさすがだよなあ。
三年ぶりに読んだわけだけど。
色褪せないね。
まあ、あれから少なくとも三百冊ほどは本を読んだわけだけれども。
その中でもトップかって言われると……
ちょっと自信ないけど……
例えば「もぐら」なんか、やはりすごく面白いと思うのよね。
朱川さんの「都市伝説セピア」とか
歌野さんの「絶望ノート」とか
やはり森先生の「すべてがFになる」とかね。
いい本と巡り合ってきた。
これからもいい本は生まれ続けるのだろうけど。
取り敢えず映画観よう。
淳悟はもっとすらっとした男の人の方が合ってる気がしたけど。

次は貴志祐介氏の「硝子のハンマー」読みます。

からくりアンモラル

森奈津子氏でした。
はうあー表題作からやられたー!!
森さん、好きすぎる。
まだ表題作しか読んでないのだが、もう感想を書き始めてしまおうと思う。
一作一作書いていこうと思う。
以下ネタバレあり。

「からくりアンモラル」
秋月と春菜、まるでわたしたち姉妹をみているようでした。
わたしたちはあの頃、よく惰性にじゃれあってたけど、性について知っててじゃれあってたのかな……
じゃれあいをやめたのは、姉の胸が膨らんできてからだとわたしは思ってたけど、それは実は初潮と絡んでいたのかも。
今となってはわからない話です。
しかし、超切ない。
相変わらず、女ってものをよーくわかってらっしゃるよなあ。
桜庭さんとか、有川さんとかの作品でも思うけど、
やっぱり女を女として描けるのは女しかいないな。
森先生や、綾辻さんや、東野さんには絶対できない芸当。
ああ……ヨハネの撫でるだけの愛撫……
切ないい……
「あたしを愛したあたしたち」
生は性から始まり、性は生から始まる。
凄い言葉だ。
多分、森さんしか書けない言葉だ。
その着眼点にも驚かされる。
トラベルの仕方もシンプルでいい。
「あたし」は、一生「あたし」しか愛さないのだろうか。
うーん、いい話だ。
最後におばあちゃんを持ってくるあたり、森さん、やりおる。
「愛玩少年」
残酷な者ほど、美しい微笑みを浮かべる。
使いたい台詞だ。
しかし、話はどこまでも救いようがなくて、やだったな……
もっときらきらした話にしてほしかった。
発想は面白いんだけど。
「いなくなった猫の話」
やば……涙が止まらない。
「死んだ」じゃなくて「いなくなった」ってところがポイントだったんだね。
やば……
こんないい話、埋もれてていいの?
やば……
もうそれしか言葉が出ません。
ごめんなさい、ごめんなさい、愛してる
で涙腺崩壊した。
もう影郎好きすぎる。
小夜も可愛すぎる。
この話やばい。
「繰り返される初夜の物語」
うーん。
これは……切ないんだけど……
ちょっと救いが欲しかったな。
フジノを壊すとか。
そのまままた記憶を消去されるとか、切なすぎる。
「一卵性」
美樹が異常すぎるww
森節だなあ。
レズもバイも。
記憶やら感覚やらが好きなのかな?
殺すか普通。
しかもさらっと。
でも美花の、気持ちのシフトの描写は相変わらず美しい。
それこそうっとりしてしまった。
「レプリカント色ざんげ」
レプリカントかあ……
いい響きだなあ。
これもーらいっと。
何がドールだ。小学生かおのれは。
レプリカントかあ……
素敵。
さすが森さんです。
物語的には、そうね……やっぱり救いようがなかった。
森さんには、やっぱりどす黒いものよりも、きらきらしたものがなくちゃね。
「ナルキッソスの娘」
うわあ。
いい話!
こういうの待ってましたよ!
駄目なパパ大好き!「私の男」しかり。
駄目やわーこのパパww
そしてオチが良い!
生きてるんかーい!
ニナとのシーンでぐっときてしまい、パパを恨んだぜ。
「罪と罰、そして」
短編の中でも短いお話でした。
そしてやはり森さんはバイなのだなあと思い知らされました。
浣腸はやるよね。
わたしはまだやったことないけど(書き物の話ですよ!)。
ご主人様〜で試してみよう。
ハルヒコ可愛い。
SもMも、両方持ち合わせているのが人間ですよね!
だからわたしの処女作(世に送り出した中の)で、攻めが受けに変わったからって性格が違うだなどと無粋なことを言うやつらはこっちから願い下げだ!
森さん、勇気をありがとう!
そして、面白かったです。

しかし、あとがきを読んでシンパシーを感じた。
森さんと、ぐっとくるポイントが全く一緒なのだ。
「からくりアンモラル」「いなくなった猫の話」「ナルキッソスの娘」。
この三編は、やはり群を抜いている。
この三編だけでも、千円は払える。
わたしもこんなの、書きたい。
久しぶりに、触発される話をゲットできました。

次は、桜庭一樹氏の「私の男」を読み返したいです。取り返してきました。

時計館の殺人(下)<新装改訂版>

綾辻行人氏でした。
ふむう。
うまくのせられましたな。
前記事を消したい。
いや、そうでもないかもしれん。
いい線いってるかもしれん。
少なくとも、着眼点はずれてはいない。
しかし、時計館という名前で、このトリックを思いつくとは、氏もやはり先生だなあ。
以下ネタバレあり。

ゆきやくん犯人説、疑わなかったと言ったら嘘になる。
というわけで、わたしは負けたのである。
というわかりやすい白旗。
しかし下巻のこのタイミングでゆきや犯人説がのぼったとあれば、
その先を疑わなければ綾辻ファンではない。
でも、やっぱり犯人は館にいる人であって欲しかったというのが本音。
ていうか渡辺くんかわいそう……←
塔が倒れる描写なんかは、素直にすげえって思った。
ま、蛇足だといってしまったらそうなのかもしれないけど。

次は……一昨日買った中から……どれにしようかな。
本当は、お義兄さんに貸した「私の男」を読み返したいんだけど……
ミステリ続いたから、森奈津子氏の「からくりアンモラル」にしよう!
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