歌野晶午氏でした。
うわああああ。
せこい。
そうだよね。ただの短編集で終わるわけないよね。
1週間ずっとこれ読んでたんだけど。
短編集だから一編読んだら本を閉じてたら
すごい時間かかってしまった。
読みながら、さあて、どれが面白かったかなあとか考えてたが。
おいおいおい。
一筋縄ではいかないなあ相変わらず。
エグいなあ。
こんなこと考えるのもすごいけど、
考えるだけなら一般人でもできて、
それを組み立てて物語をひとつひとつ作って、なんて、氏にしかできない仕事だわ。
まあ、無理やり作品たちを短編集として振り返ってみると……
「舞姫」がいちばん好きだったな。
森鴎外もびっくりのオチ。
オマージュの世界観が確立されてて逆に引くわ。
フランソワーズ可愛すぎる。
よく13編も書いたなあ。
まさに世之市。
あ、「遠い初恋」も好き。
最後諦めちゃうところがもうどうにもかわいい。
解説読んでなるほどなーと思った。
ひとつひとつはそんなに突出して面白いわけではないのだけど、
これは一冊の作品として読まれるべきですね。
感服です。

次は湊かなえ氏で『物語のおわり』読みます。