朱川湊人氏でした。
久しぶりの朱川節。
なんだろうね、味があるのよね。
ちょっと焦げ付いちゃったべっこうあめみたいな。
懐かしくて、切なくて、少し苦い。
でもやっぱり氏には青年でなくて少年を書いて欲しかったな。
以下ネタバレあり。

絶対雪華はみれいじゃだと思うのよ!
絶対!
そう読めばつじつまが合うもの。
しかし最後まで雪華の正体を明示しない氏はやりおる。
やっぱりね、小説といえども、全てを説明しなきゃいけないなんて義理はない。
むしろわたしも好んで書くけど、ちょっとした矛盾とか、謎とか、そういうものを真実に紛れ込ませる手法って、文章だからこその技術よね。
表題作も良かった。
おフウのお父さんの話も良かった。
月子も切なくて良かった。
三郎も……喰えない美少年て滾るね←
ノスタルジックに染まりました。
特にコレクタァとやらが持っていくものが切ない。
夕焼けやら、母親の面影やら。
切ない。
ともあれ、わたしはまたもや読みながら執筆中の作品に閃きをいただいちゃいました。
触発されたー

次は、恩田陸氏で「ネバーランド」読みます!