話題:父親
今日はこれからオヤジを迎えに行く
昼間っからやってる酒を出す店のママから、迎えに来てちょうだいってな電話があったのだ
最近、路地裏の赤ちょうちんにまで外国人の客が来るようになってて、オヤジはママに頼まれて、そういう客の相手をしてるのよ
バイトと言えばバイトになるのかな
でも賃金は貰ってなくて、その代わり店のものをタダで飲み食いさせてもらってる
たまに外国人の客が沢山来る時があるのでしょうな、相手をしているうちに飲み過ぎてヘベレケになっちゃうのだな
今日もそのパターンかも
担いで帰らねば
そのオヤジはおそらく更年期障害だと思われる
しっかりとした診断結果は出てないのだけど、お医者が出す薬の種類や症状から、そうではないかなと思うのだ
ただ薬はどうなんだろうな、できれば止めさせたいんだよな
最近は俺の言うことをよく聞いてくれるので、薬の量はかなり減ってきた
もう少しだなってとこまで来てる感じ
これまで、オヤジ自身が嫌だと思うことを徹底的に排除させたのですよ
それと同時に、働かないという生き方を認めてやると言うか、少し早く社会からリタイヤしても、我が家には働くことが好きな息子がいるから心配は要らないと説得して、ようやく今の状態に落ち着いたのよ
俺もかなり葛藤はあった
だけどオヤジはもう病人なんだと自分に言い聞かせた
病人にアレコレしろってのは酷だもんな
だから好き勝手に生きて行かせようと思うに至ってからは、とても平和な感じで過ごせてる
でも家に籠ってる時間が長いのはよくないと思うのだな
だからできるだけ外に行かせるように努めてる
それが酒場だろうが競馬場だろうが何でもいい
とにかく外の空気を吸うことが気分の落ち込み防止に繋がるような気がするのだ
誰かに貢献できてるってのも回復には効果的なようなね
まあこのまま、他の病気にならずに推移して行ってくれたらいいんだけどね