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傷痕

桜庭一樹氏でした。
あああああ。
これ今の中学生とかが読んだら理解できるのかな?
絶対できないと思う。
そんな世代が、むくむくと育っている世界で、
氏は何を思ったのか。
相変わらずネーミングセンスがすごい。
タイトルが少女の名前だなんて。
傷痕て!
明らかに「彼」のはなしなのにね。
うーん。
まあ、「彼」へのリスペクトだけで構成されてたね。
物語ではなかった。
しかし相変わらずわたしの好きな読みやすくも少し難解な文章。
大人の味ってかんじ。
やっぱり桜庭節大好き。
物語が読みたかったけど。
でもこの文章にぬるく浸かってるのは心地いいんだから不思議だ。
物語にするなら傷痕のはなしいくらでも書けただろうに。
「事実」というか「史実」というか、
「創作」になりきれていないというか、
まあでも、「作品」だな。
ひとつの。
おおきな。
傷痕のセレモニーでの台詞が刺さる……
どうやっても「彼」はキングだったんだなあ。

次は秋吉理香子氏で『暗黒女子』読みます。
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