瀬川コウ氏でした。
ふうううん。
ちょっと素人臭さが抜けてきた。
って、わたしが偉そうに言えることではないけど。
文章が素直で読みやすいのは経験不足なのかしらんと思えてしまうのは、
わたしが一癖も二癖もある作家の文章ばかり読んでいるからだろう。
やっぱり作品としては読みやすい文章は正しい。
でもわたしはちょっと難解な文章の方が好きだったりする。
この作品のテーマともちょっと被るけど、正しいことをみんなが好きってわけじゃないよね。
好きなことが全部正しい人なんていないよね。
むしろ間違えたことが好きな人はたくさんいると思う。
しかしまあ文章は読みやすかった。
それはいいとして。
話に含みを持たせるのもまあいいとして。
含みだらけになると、読者はうんざりするんだよ。
読書ってラストだけが全てじゃないんだな。
ラストを読むにはその過程全てを読まなきゃ理解できない。
だからその過程を蔑ろにする作家はよろしくない。
乾さんほどトリッキーなら話は別だけど。
乾さんの場合、含みを持たせてるという認識すら読者にさせないのだ。
これは全て真実ですよ、と読者に思わせて、しかもその内容が普通に面白いから誰も疑問に思わない。
そしてラストでどすんとやる。
ここまでできたなら誰も文句は言いませんよね。
だからわたしは乾くるみ氏が好きで西尾維新氏が苦手だ。
そんな戯言。
とはいえ今作。
書き下ろしなのね。いーなー。
以下ネタバレあり。
↓
篠丸先輩、かわええ。
お決まりの男女入れ替え叙述トリック、どこで引っかかってたのかも忘れた。
一体氏はいつ篠丸先輩が男子だとミスリードしたのか、全く覚えていない。
そういうトリックはやってみたいなー。
何が正しくて何が正義か、とかいうのがテーマだったみたいだけど、
正直ここまで語られても説得力がいまいち。
そんなの堂々巡りで。
ていうか浅田くんもてすぎ笑。
やっぱり人が死なないミステリは莉子たそくらいのストーリー性ないと物足りないよう!
次は、明日届くであろう「保健室登校」か「紗央里ちゃんの家」を読む!どっちが先に届くかしらん。共に矢部崇氏。数年前に読了済み。
届かなかったら西加奈子氏の作品にする。