season15になって一番面白かった
フェイクにまんまと騙されてたのは視聴者だった。
それもドラマならではの手法で。
視聴者から観た母親と息子は、いうなれば『デスノート』におけるライトとリュークに近い。
今回の場合、母親の現実逃避の妄想だったのだから、息子の姿は母親以外には見えないし声も聞こえない。
思い返せば冠城氏はドア越しに母親の声しか聞いてないし(小学生男子の声は女性並みに高いから居れば聞こえるはず)、隣人も「声が聞こえる」とは言ったが「2人の」とは言っていない。
母親が車に遺品の人形を忘れたのも、死んだのは息子じゃないと思ってるから。
最初に遺体確認で息子の友人を息子とだと言ったのだと思ってた(この時点では母親は共犯者だと思ってた)
。
でもよく考えたら、所持品等で調べて警察は母親に連絡してるはずだし(あらかじめ2人が入れ替わってない限り、しかし行方不明の届け出してる時点で警察も写真入手してるだろうからありえないか)息子本人意外有り得ない。
しかし視聴者には横たわる息子は見せられなかったし、友人と2人歩いてるのもどちらがどちらかわからなかった。
違和感があったのは親子が給食費の話をしたとき。
それまでは母親が誘拐犯の一味で友人を匿ってるのかと思ってたが、給食費の話は息子としか有り得ない。
しかし世間的に息子は死んだことになってるのに?なんで?
と疑問を感じた。
花も電話も息子が居ると、生きていると思い込みたかったから?
世間的に友人を死んだことにしようとした?
息子と逃げるのも母親視点なら息子はいるが、右京さんらには見えてなかったのだ。
だから右京さんら視点になった途端、息子はいなかった。
しかし母親は息子を抱きしめているのだ。
息子が母親の妄想だったというのは衝撃だったが、辻褄は合っていたのだ。
ただ母親視点なら息子は存在するというドラマ的手法に視聴者が騙された
誘拐も警察情報リークが2段になってるのに唸った。
父親はワタシでも早く気づいたが、所轄女性警官は気づかなかった
でもちゃんと伏線あったのねぇ
主犯の元警官の彼女か友人て所だろう。
バスの中の身の代金の入れ替わりは、隣の男(主犯)が大きなバッグを持ってたので予想はついた。
ただ現場にいなかった右京さんが、主犯をどうやって特定してイタミンに連絡したのかは疑問。
イタミンのスマホに「警部殿」と登録名が出たのが今回唯一の笑い所。
今回は始めから既に事件は始まっていて、しかも誘拐だからずっと緊張感。
不審な母親や二重の警部情報リークなど中身が濃かった。
しかし最近ありがちだった時間が足りてなかった感はなく、しっかりまとまっていた。
お約束(特命部屋でのやりとりや花の里など)を極力廃し(特命係の2人行動も最初と最後だけ)、事件のみに集中してたから、ある意味新鮮もしくは異色。
だからまとまったのかな。
でもワタシ的に今のところ今期一番
右京さんが父親の情報リークを解説するシーンで、若干微笑んで朗々と話すのは不快だった。
だって事件はまだ途中で、一緒にいる母親は本気で心配しているのにそれはないやろ
と。