タワゴト戯れ言エトセトラ

TBSとWOWWOWの共同制作。
胸アツでハラハラして硬派ないいドラマだった。

「パーフェクト・ブルー」を見た流れで(ちなみに「パーフェクト・ブルー」は「魔法のレストラン」見てた流れでリアタイで見てた。そして「魔法のレストラン」は夕飯食べながら見てるのには適度だったから)たまたま見たのだが、なんか冒頭の雰囲気や画面から映画的でそそった。

警察組織vs暴力団。
そして潜入刑事と潜入ヤクザの顔の見えない戦い。

潜入刑事の方が主役だったので、麻薬取引のリークの場面はハラハラ。
しかし捜査本部に潜入ヤクザが刑事として、これまた警察情報をリークするいたちごっこ。
どちらもバレそうでバレないが、当人達の緊張はハンパなかったろう。

このやりとりで互いの組織にスパイがいることに気づいた警察とヤクザ。
次はスパイのあぶり出し。
潜入ヤクザのピンチは一度だけだったが、潜入刑事は何度もヤバいことに
彼のコトは直属の上司の警視正しか知らなくて警察のデータベースにもない。
しかしスパイ捜査の為に運良く内部捜査になった潜入ヤクザ(デキすぎだけどスッゴい皮肉)が彼をデータベースからサーチしてる時はハラハラした

孤独な戦いをしている潜入刑事は疲れ、カウンセラーの女医に(たとえ話として)弱音を吐き、そして恋に落ちる。
ラブい要素はここだけ。

出演者は男だらけで女は女医とボスの愛人だけ。

いつバレるかとハラハラして先の読めない展開(警視正の死は予想ついたが…フラグ立ててたし)
切れ者の潜入ヤクザが警視正に網を張り罠にかけたクライマックスは超ハラハラ。

警視正の死、その直後の警察vsヤクザのホテル前(？)の銃撃戦は過激でツッコミ所だったが、潜入刑事がヤクザとして駆けつけたタクシーに血まみれの警視正が墜ちてきたのはショッキング
データベースにもない自分の身元を保証してくれる只一人の人物の死は潜入刑事を呆けさせた。

それを救ったのが潜入刑事を兄貴と慕う弟分ヒロシ。
最初ザコキャラだと思ってたヒロシが、実に切ない不憫なわんこぶりを発揮。
信頼する兄貴の為ならボスにボコられてもシラを切る。
クライマックスで流れ弾に当たりながらも呆けてる兄貴守る為に車で連れ出し、最後まで兄貴の真実をしらないまま死んでいく。
ワタシの頭ん中で「そんなヒロシが騙されて」なんて阿呆なフレーズがよぎった潜入刑事役の西島秀俊、黒ずくめが良く似合う
潜入ヤクザ役の香川照之、刑事バージョンもヤクザバージョンもどちらも隙がない。
わんこ弟分ヒロシ役の伊藤淳史、この上ないわんこぶり
ヤクザのボス役の小日向さん。温厚な顔でヤクザを演られると何を考えてるからわからない凄みがある。微笑みながら部下にヒロシをボコらせる場面など超怖い

戻るべき場所を失った潜入刑事はこれからどうするのか？
月末にWOWWOWで続きがあるらしいが、今回のTBSでの放映はWOWWOW加入の罠か？
TBSでの放映はいつになるのか…チェックを怠らないようにしなくちゃ！

ワタシと娘は「面白い！」と見てたのだが、トトの反応は「面白いかぁ？」
トトは割と型が決まってる連ドラやシリーズドラマが好きだからなぁ