思ってはいたけど考えないようにしてたのが、認知症の人の看護とか治療って難しいよねってこと。特に海外の現状の一部を知ってからは余計に。
こういう仕事をしてない人は具体的にピンとこないかもしれないですが、例えば救急車で運ばれてきて緊急入院になって、点滴治療が始まる。でも本人は病気になったことも分からないし何でベッドに寝かされているのかも分からない。でも点滴しないといけないって言われてしなくて良いって自分は言ってるのに何故か手足を縛られてまで点滴されて、トイレに行きたい、家に帰りたいから起き上がったら怒られてベルトをされる。でも何でそんなことされてるのか理解できない。認知症だから。
飲み込めないから鼻からチューブを入れられてるけど自分で抜いちゃうからミトンをつけられてる。
帰る!もう何もせんで良い!って言って暴れてる人に対して何してるんだろう自分。って気持ちは常に頭の片隅にあります。認知症だから分からなくて暴れてるんだし治療はしなきゃじゃん!って看護師になったばかりの時は思ってましたが、そもそも加齢という自然の流れで認知症になって自分の事が理解できない、薬も拒否、治療も拒否、でも病気。それって極論を言うとその人の限界であって、無理矢理治療が必要なのかと感じてしまう所があります。
海外のどこかの国では認知症の人に治療や投薬はほぼしない。自分の口から食べなくなった時に胃菅を入れたりペグ作ったりするのは主流じゃなくなってきているという記事を読んで、あー、やっぱりこういう考えもあるんだなあと知ってからは悶々とする事も増えました。
勿論いろいろな現状の一部だけをピックアップされてるんでしょうけどね。
病院にいる以上何もしない死、というのはあり得ないけど、自分で考えられるうちにどういう最期を迎えたいか考えて周りに伝えておくことは大切だと思う今日この頃。難しいんですけどね。