朝。


「今日は家で餃子パーティーしてるらしいんですよアイツ!」

ウキウキして話してくれたのは前菜担当の男の子。こいつ、トクメーのとこの菓子側後輩とお付き合いを経ての同棲中。多分そろそろ籍入れ。いやマァそれはいい。要するに一緒に住んでるので割と頻繁に「今日の晩御飯どうするー?」みたいな会話が流れてる。その過程でコントがプチ発生するけど正直これはただののろけ。砂糖砂糖。

じゃなくて。

「へぇ。餃子パーティー…。」
「なんか休みが被ったサービスの子と一緒にご飯してます。」
「スゲェなあの子。コミュ力。」
「しょっちゅうですけど。」

すげぇわ。

「で、まぁ。餃子を作って食べていると。残ってるといいな。」
「昨日ちゃんと念押ししたんで!! 残ってるし参加したいから早く帰りたい!!!」
「さいで。まぁ、今日は何とかなるだろ。」
「うん! 帰ったら餃子! 餃子!!!」
「楽しそうだね…。」




もう話は読めるはずだ。ハイ結論が出た夜ゥ!!




「…。」
「どうした。暗い顔して。」
「…ラインが来たんです…。『晩御飯どうする?』って。」
「あ、餃子無くなったの?」
「餃子じゃなくてチーズフォンデュパーティーしたらしいです。なんでか。なんでか!!」
「…じゃぁチーズフォンデュ食べれば、」

「もう餃子の口だったの!!!」
「うんまぁそうだったね。」

「ないわー。チーズとかないわー…。今日の晩御飯どうしよう…。」
「家にあるもん食べとけよ…。」
「パスタ…。いやでもな、餃子、あー…。」
「餃子の材料ないの? 自分の分だけ作って食えば?」
「材料買うところからだったんですよ…。しかも今日お金あんまり持ってない。」
「コンビニで買えば。」
「美味しくないもん!!!」
「さいで。」


餃子餃子と言ってたら。二番手が何やら話しかけ。えーとか言いながら素直に退勤。
会社から出るときにシェフも交えて話して。ついでに餃子パーティーからの流れを話すと大爆笑。結果彼はシェフに餃子に連れて行ってもらったらしい。二番手と二人残され帰路について一言。


「種は。」
「『シェフにその話をしておごってもらえば。』」
「鬼ですか二番手。」
「まぁ、アイツも『えー、それなんか悪いですし…。』とか言ってたけどやりよったぞ。」
「手腕が鮮やかすぎて引きます。」
「俺もまさかあそこまできれいに吊り上がるとは思わなかった。」
「デスヨネー。」




というのが昨日のダイジェストー。
え? 訪ねてきた客人? 何事もなくお帰りいただけたようです。微妙な後味を残しながら。家に帰って散乱してた昔のアルバム見て爆笑してました。ちょ、この写真見たことない。