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眠気ピーク

陽動と云えば聞こえはいいが、それは所謂囮と云って違いない役目だった。城の者の注意を引きつけ、その間に別の者が反対側から潜入し、密書を奪う。
しかも今回の敵方は天下に悪名高いタソガレドキ城。囮役の厳しさは相当だろう。
忍たまと云えども、彼らは常日頃から死間を務めることすら覚悟の上で生きている。だがその覚悟というのは死に対する投げやりな態度では決してないのである。忍の使命は忍務を遂行すること。その為に、まずは生きねば。
囮役を買って出た留三郎ばかりではない。彼を生かし、そして全員で忍務を完遂する為に、六人であらゆる場面で対処出来る計画を立てた。そして、自分が留三郎に加勢する予定であったのに。
現実は自分たちの計画の一歩先を行っていた。自分が加勢に駆け付ける前に、疾うに留三郎は捕えられた、と目の前の男は言うのだ。唯一露見している右目が楽しそうに歪むのに、文次郎は酷く不快感を覚えた。
「……留三郎は何処に居る」
「聞いてどうするの?君じゃ助け出すなんて無理だよ」
いちいち癇に障るのは、己が短気なのか。それとも奴が挑発しようとしているのか。どちらにせよ心を乱した方が負けだ、と文次郎は意識的に一定の呼吸を繰り返す。
「でも、いいよ。返してほしいなら返してあげても。ま、タダでとは言えないけどね」
「なにを、」
常から掴みどころのない男は、飄々として態度で文次郎に近付いた。それでいて隙を見せない動作に、文次郎は握った袋槍を突き出すタイミングを忘れ、気付けば彼の接近を許していた。彼の右目が覗き込んで来る。居心地の悪さと接近を許した自己嫌悪に槍の柄の部分を握り締めた。
「忍者にとって何が一番有益って、君なら分かるでしょ。」
答えを待つまでもなく、雑渡は続けた。
「情報が欲しいな。ウチから盗み出した密書は今誰が持っているのか。あれを欲している者は誰なのか。あとはそうだなぁ、学園の情報なんて望ましいね」
「っ言うわけがないだろう!」
敵にこちらの情報を流すなんて、忍者のそれに反するような事を求められて、自分が馬鹿にされているような気さえした。
「だったら彼は返してあげられないよ?」
「あいつは俺が探す!」
「探すっていっても、それならまずは私を倒していかなければね。君にそれが出来る?力量を見定めるのことも大事なら、大切なことを見失ってもいけないよ。君は私に勝てない、そうなると彼を助け出すという君の仕事も遂行出来ないわけだ。それなら私に情報を売って、簡単に彼を取り戻す方が得策じゃないかい?」
「馬鹿な」
「一蹴とはまた無情な。一度くらい惑う仕草がほしいものだね。情報と彼とを天秤に掛けて、あっさりと情報に傾くなんて、彼もやりきれないだろうに。ああでも一つ言っておくよ文次郎くん、私は等価交換が主義なんだ。




ってとこまで書いて挫折した。マジ眠いっす。寝る。
わざわざ保存する程書いてもないのでとりあえず日記に投下してみたり。
続きがあるといいなあ(願望)
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