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先輩が優しい

ぱちぱちぱちと弾く算盤の音に、団蔵は神経のすべてを尖らせていた。会計室にいるのは自分と委員長だけ。二人しかいない静寂の中、算盤の音はやけに大きく響く。文次郎の計算が終わるのを待つ、この時間が気が気じゃない。
本日早々に活動を終えた会計委員会で、未だ自分たちだけが部屋に残っているのは団蔵が大ポカをやらかしたからである。間違えた計算をすべてやり直すように言われ、その仕事が漸く今終わったところだった。しかし一息を吐く暇など無い。計算が合っているか、文次郎のチェックが終わってやっとそこで仕事は終わる。団蔵にはこれが心苦しかった。自分が間違えたのだから自分で訂正する、道理に叶っていることに文句等ある筈がない。しかしそれに委員長を付き合わせている事にはどうにも申し訳なくてならなかった。しかも団蔵が計算を間違えた帳簿の内、実際に半分以上をやってくれたのは文次郎である。自分の失敗に委員長を巻き込んでしまった、それがひたすらに居たたまれなくて。
これで他の会計委員たちには迷惑が掛からなかっただけマシだろうか。文次郎の一言で部屋に帰された彼らが、同情めいたものを抱えながら帰りにくそうに会計室を出ていったのを思い出すとまた気持ちが重くなる。
文次郎の計算が終わるまで、所在ない心地のままただ彼の指の動きを眺めていた。
やがてパチンっと最後の珠が弾かれる。ふう、と一息だけ吐いて。「問題ない、ごくろうさん」と、文次郎は顔を上げた。その言葉が終わるか終わらないかの内に立ち上がった団蔵は音がしそうなくらい勢い良く頭を下げた。
「すいません潮江先輩!俺が計算間違えたせいで迷惑掛けちゃって…」
どう言葉を繋げようかとそのまま尻窄まりに消えていく声。申し訳ない気持ちばかりが先だって「すいません」なんて言葉ばかり重ねてしまいそうになる。もっと相応しい言葉はないだろうかと考えるのだが思い付きやしない。
「気にするな」
頭を下げるばかりの団蔵に、文次郎は一言そう言った。団蔵が顔を上げれば、文次郎の瞳とかち合う。地獄の会計委員長の名に相応しい表情を想像していた団蔵はちょっとばかり虚を衝かれた。
「間違いは誰にでもある。何の為に俺がいると思ってる。」
普段は仏頂面の多い文次郎が、砕けた調子で苦笑を漏らして。ただただ緊迫ばかり感じていた自分との温度差に、ちょっとばかり肩すかし。
「俺も散々やらかしたからな。その度に先輩に迷惑を掛けた」
「先輩がですか?」
忍術学園一忍者している男、なんて肩書きのある彼の隙を垣間見てしまった気がして。目を丸くして意外そうにすれば、そりゃ失敗ぐらいあるだろうと文次郎は帳簿を片付けながら応えた。「さっさとしないと風呂の湯も冷めるぞ」と促され、団蔵も早々に机の上を整理する。団蔵が片付け終わった頃合いを見て文次郎は立ち上がった。急かされているような心地をするものの悪い気はせず、ただ彼の調子に合わせて自分も立ち上がる。
「とにかく、次同じ間違いをしなければそれでいい」
――頼れるのも今の内だぞ
文次郎が戸を引けば、冷たい風が会計室に入り込む。かさかさと帳簿の表紙が揺れた。季節は冬へと一直線で、布団のぬくもりが恋しかった。

タイトルなし

鉢文の夢見たー
鉢屋がんばれ

くっそ寒い

朝は布団が恋しくて仕方ない´`
とりま一週間折り返し!
いろいろあって仕事の方も落ち着いてきて。良かった良かった*
あと二日がんばる
イニシャルの事で留文というか文次郎から留三郎への話がぱっと浮かんでたんだけどどんな内容だったか忘れてしまった。どんまい

今日は早めに寝ちゃる

マジ疲れたー!
もうなんか精神的にも来たし若干微熱あるし神経逆撫でしてくるものは近くにあるしであああもう!
まだ今週始まったばっかりとか嘘だろ…
サザエさんとのじゃんけんが引き分けだった今週はあんまり良いこと望めないかな

はあ

クリスマスキャロルって今まで見たことなかったんだけど最近あらすじを知って。
六年生の段おまけってここから来てたんだなって初めて知った(笑)
い組の段早く来ないかなあw
その前に新刊だが!
新刊は実家に帰って読めると思ってたんだけど…まあ愚痴言っても変えらんないもんはしょうがない。
今年中には帰れますように…!!!
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