話題:別れ話

ある日、とても家族の問題でつらい時、いちばんに頼りたくなって彼に電話をかけた、あの夜。かけなきゃよかったと互いに思わずにはいられなかった。彼に、終始ため息をつかれ、疲れたと繰り返されながらも聞いてほしくて、気づかぬフリして話を続けたのもバカだった。経済的な事情も確かにあったけど、援助すればいいんだろう的な解決法をあたしはおかしいと思ったし、望んでいなかった。あの日、言われた色んなことをあたしは確かめたかった。様子を見て、今なら平気かなって思ったけど、なにも変わってなくて、互いに。破滅しか待っていなかった。そうだね、終わりだね、なんて簡単に言うんだから、しかも、ラインで。そうなんだ、そうやって終わらせるんだねって思ったけど、もう、伝えることばが思い浮かばなかった。

この2年半をなかったことにしたくなかった。無意味にはしたくなかった。彼と過ごした日々は美化されてもたのしかった時もあって、つらくて仕方なかった時もあって、それでも、なんとか、ここまで来たんだしって、ほとんどが気力で続けていた恋だった。エゴが邪魔をする、互いのエゴが。思いやりが足りなかったんだろう。たのしかった、大切だと思ったのもうそじゃない。それでも、つらくてかなしくて泣いたのもうそじゃない。

すきでした、とても。
愛だと信じていた、信じてみたかった。