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鬼と私の、エロ道中18

*****

「おー!ホンマにここの風呂からの月は格別じゃのお!!」

「人がはけるのを待った甲斐がありましねぇアニキ!」

「さぁさぁ月見風呂と洒落込みましょう!」


ガヤガヤと、湯けむりの向こうから現れた気配に、臣は飛び上がって煉鬼に抱きついた。

「れんッ、煉鬼さま!人が…!」

「ん?あぁ、そうだな。

でもここなら見えねぇだろ?」

臣は絶句した。たしかに煉鬼の言った『ここ』は露天風呂の真ん中にデンと置かれている岩の陰になっているため、乱入者からは死角になっている。

だが人が近くにいる状態は変わらないのだ。

「お、お願い…。煉鬼さま」

構わず腰を落とさせようとする手に必死に縋りついて、フルフルと横に首を振る。
その潤んだ目が、どれだけ雄を刺激するのか臣はさっぱりわかっていなかった。

「…わりぃな」

「あっイヤ…ッん、んンーッ!!」

腰を引き寄せられたと思った瞬間、膝を掬われ、待ち構えていた煉鬼の一物の上に落とされる。
慌てて顔を煉鬼の肩に埋めて、声を殺した。


「ん?何か聞こえなかったか?」

「いや?それより飲め飲め!」


はっはっと短く息を切らし、臣はぶるぶる震えながら煉鬼を見る。

「し、信じられない…っ」

「我慢できねぇんだよ。噛みついたって構わねぇから」

そういう問題ではないのだと言おうとしても、出入りし始めたそれに翻弄されて、臣はまた鬼の肩に唇を押しつけた。

「ぁっ…ん、ンぁ…ッ」

しかしどんなに声を忍ばせようとしても、元々ギリギリまで押し上げられていた体は制御できず、臣は己の指を噛む。

「こら、噛むな」

「だって…!声が」

「そういうときはこうするんだったろうが」

震える手を握られて、ハクハクと喘ぐ臣の口を鬼が塞ぐ。
不思議と苦しくはなく、臣も気を紛らわせるように自分から舌を伸ばした。

「ん、っん、…ぅふ、ッ…んぅ」

ちゃぷちゃぷという水の音と、岩の向こうで客たちが談笑する声があまりに対照的で、臣はぐらぐらしそうになる。

「そろそろイくぞ」

「ぁ…、煉鬼さ、ま」

まさか本当に最後まですることになろうとは、と臣は覚悟するように煉鬼に抱きつく力を強くした。
そしていよいよ、という時だった。


「おぉ、こっち側も広いなぁ!」

客の一人が、ひょいとこちらを覗きこんだのだ。

「ひ、ッ」

バチっと目が合う。臣の全身の筋肉がぎゅっと竦み上がった。もちろん秘所も同様で、煉鬼が低く呻く。

「うっ…」

「アッあ、いや、…いやぁあ〜っ…」

中に放たれた衝撃と、自身の限界も相まって、臣もほぼ同時に、男の見ている前で煉鬼の胸に放った。

「あぁあ、あぁっ」

見られてしまった見られてしまったと、同じ言葉がぐるぐると回る。
顔を手で覆って泣きだした臣に対し、煉鬼は平然としていた。

「臣。なぁ、臣。顔をあげろ」

「いや…いやです…。こんな、…こんな。

嫌って言ったのに」

「大丈夫だ。ほら、」

その言葉に促されたかのように、客の男の声が臣の耳に届く。


「アニキアニキ!こっちもなかなか広くていい景色ですよ!」

「こりゃいいのお!こっちで飲みなおそうかい」


煉鬼と臣を見事に無視して、客の男たちはわいわいと飲み始めた。

「え…、…?」

きょとんとそちらを見る臣に、煉鬼が胸を張って答える。

「あいつらには俺らの姿も見えなけりゃ声も聞こえねぇ。そういうまじないをかけたからな。端からお前を他人に見せるつもりなんてねぇよ」

煉鬼を茫然と見て、臣はやがてきゅっと唇を噛んだ。

「ひどい…。

オラは、見られるかもって怖くって…嫌だって何度も言ったのに」

「だから見えねぇって…」

「煉鬼様は知ってても!オラは知らなかった!!」

心の臓がつぶれるのではというくらい緊張したのだ。そして見られたと思ったときの絶望感と恐怖。

以前、妹のタミが寝ていた横で事に及んだこととわけが違う。臣は初めて、煉鬼に憤っていた。



「……抜いてください。煉鬼さま」

「なんだよ…。」

煉鬼も、名を呼ばれて舞い上がっていたとはいえ、少しやりすぎたとは思っている。しかしどうして臣がここまで怒るのかわからず、今まで浮上していた機嫌が急降下した。

ず、とまだ少し熱い煉鬼の一物が抜けていく。
腕をつっぱって煉鬼と距離をおこうとする臣に、いよいよイライラした声を出す。

「離れんな。俺に触ってねぇと姿は隠せねぇ」

「・・・」

嫌々、と顔に書かれているようだ。煉鬼は舌打ちしたい気分になりながら、強がって自力で立とうとする臣を半ば無理やり抱き上げた。

「着物のところまでだ。大人しくしろ」


*****






鬼と私の、エロ道中17



*****


「だ、だめ…ッ煉鬼、さま!」

小声で必死に呼びかけ、服を剥ぐ手を止めようとばたつかせるが、煉鬼は抵抗とも思っていない様子で臣を裸に剥いた。

「夜にいらっしゃるお客さんもいるって、宿の主が…っ」

特にこんな、月明かりのきれいな夜などは人気なのだと、手を引かれながら説得する。
無人の露天風呂。鬼はあと一歩で湯船、というところでやっと振り返った。

「ね?お部屋に帰りましょう?」

「妹がいるだろ」

うっと言葉につまった臣だが、ここで折れてしまったら、こんな解放的な空間で事に及ぶことになってしまう。
外での経験がないわけではないが、こんなに月が明るいとお互いの体もよく見えていたたまれないのだ。

「こ、声を…っ
我慢するから」

以前の臣なら「それなら今日はやらなければいい」というところだ。
それを恥ずかしそうにではあるが、行為自体を拒まなくなってきたことに、煉鬼は少し嬉しくなった。

「声を抑えるんなら、ここでも変わらないだろ?」

「れん…ッ」

驚いた声とザブンという音がほぼ同時に上がる。
煉鬼に抱えあげられて、強制的に入浴してしまった臣は、顔にしたたる水をぬぐった。

「煉鬼さま…」

「嬉しいんだぜ、俺は」

え?と首を傾げる臣の体を早くもまさぐりながら、続ける。

「名を呼んだだろう。おかげで、早くお前を見つけることができた」

さきほど、「どうしてるかな、煉鬼さま」と呟いたことを言っているらしい。
煉鬼が本気を出せば、臣たちを見つけることは容易いだろう。しかし、それをする前に臣のほうから名を呼ばれたことで、すぐに辿りつくことができたというのだ。

そう嬉しそうにいわれては、もう臣は煉鬼に身を任せるしかない。

鬼は喜々とした様子で、臣を風呂の縁に座らせた。

「今日は一段とお前がよく見えるな」

風呂からたちのぼる熱気ではない熱で、臣は顔を真っ赤にした。
膝を割り、煉鬼が牙を覗かせながら口を開く。見せつけながら臣のものを含む。

「あぁっ、ひ、ッんん…っ」

ビリっと背に走った快感に、慌てて臣は声を殺した。
その様子を面白そうに見上げ、煉鬼が大きな口で、あるいは長い舌でしゃぶる。
パシャ、パシャ、と引き攣る足に蹴られて湯が音を立てた。



「ぁうウ…!!」

「まだイくなよ?お楽しみはこれからだからな」

いよいよイきそうになって、臣の腰が立たなくなり後ろに倒れ込みそうになった頃。
しかし煉鬼は急に臣のそこから顔をあげると、臣の腰を掴んで湯船に引き摺りこんだ。

「んっ、あつい…」

「そうだな。早く終わらせたいだろ?」

煉鬼の問いに、臣は「んー」と是とも非ともつかない返事をする。実際、すでにのぼせそうになっており、あまり深く考えられていなかった。

そんな臣を膝に乗せ、乳首を舐めながら無遠慮な指が臣のそこを掻きまわしていく。

「んぁ、あっ…れん、ぁア…」

いよいよわけがわからなくなって、臣はきゅっと煉鬼の頭に抱きつきた。
縋る相手は自分だけだといわれているようで気分のいい煉鬼は、力の抜けている臣に自分の腰をまたがせる。

「入れるぞ」

「ふぁ、…は、い」




「おー!ホンマにここの風呂からの月は格別じゃのお!!」

「人がはけるのを待った甲斐がありましねぇアニキ!」

「さぁさぁ月見風呂と洒落込みましょう!」



*****

すぐ書こうと思っていたのに遅くなってしまいました。
ひっぱってすみません★

このシリーズを気に入ってくださっている方がいて嬉しいです。

鬼と私の、エロ道中16


お久しぶりの鬼と私です〜。エロは次の機会に★


*****


ひとつ前の村でのあれこれを思い出してしまった臣は、なかなか寝付けずに起きて外を眺めていた。

ちなみにあれこれとは、夫である煉鬼が、言うことを聞かない臣に「戒め」として大きな犬の姿で抱いたことである。

その後、煉鬼は村の頭領からの求めに応じて、男手の足りない仕事を引き受けてくれた。
村には他に仕事がなかったので、その日のうちに村を出発した臣は、もう彼これ5日ほど煉鬼の姿を見ていない。

出会ってからまだ1月と少しだが、それでも毎日のように一緒にいた煉鬼がいなくなって、臣は心にぽっかりと穴が開いたように感じていた。
ちらりと、「今この村を出て行方をくらませば、夫婦うんぬんの話もなかったことにできるのではないか」と思ったりもしたが、臣はあまり名案だと思わなかった。

鬼と夫婦になる、まして自分が嫁の立場であるということについては、確かに今でも納得していないところはある。
しかし、そのことを抜きにすれば煉鬼は、臣が想像していた「鬼」よりもずいぶん「いい鬼」だった。

妹タミの病気のことが一番大きい。それに加えて、村から出たことがない臣にとって、煉鬼はとても物知りで、頼もしかった。旅に必要なものや、仕事の探し方、臣が知らないことをさりげなく教えてくれるのだ。

「どうしてるかな…煉鬼さま」

誰にいうでもなく、ぽつりとつぶやく。すると部屋が一瞬ぽっと明るくなって、ハっと臣は振り向いた。

「呼んだか」

「煉鬼様…!」

そこにはずっとそこにいたかのようにくつろぐ鬼の姿があった。
窓を閉め、タミを起こさないように移動すると、小声で尋ねる。

「あちらの仕事は?」

「とっとと終わらせてきた」

「お疲れ様でした」

「おう」

答える鬼の声が、どことなく嬉しそうに弾んでいる。どうしたのだろうと、首を傾げると煉鬼は突然臣の手首を掴んだ。

「え、れん…?」

「いくぞ」

立ちあがる煉鬼に引っ張られて、足をもつれさせながらついていく。
煉鬼はこの前のように、左目を無造作に抉ると、それを眠っているタミの見張りとして畳に置いた。




*****

鬼と私の、エロ道中15

(!獣姦注意!)
*****


鼻が邪魔で舐めにくい。


言っている意味に不穏な何かを感じ、臣は顔を必死にひねった。
そして見てしまったのだ。自分の背後を陣取っている大きな犬を。

「ひ、ぁ…」

「叫ぶなよ?」

まさか、まさか、と思いながら、しかしこの状況で近くにいた犬を連れてきたとは思えず、やはりこの大犬が煉鬼の変化であると知る。

何よりその犬から声が聞こえるのだ。

「や、やぁ…」

首をふるふると横に振る臣に煉鬼は乗り上がってくる。

「やぁ、じゃねぇ。これは戒めだ」

「い、いまし…?」

「そうだ。俺の言うことをてめぇはひとっつも聞きゃしねえ。

だから、忘れないような抱き方をする」

宣言するようにそう言われて、しかしそれでも嫌々と臣は大犬の下から這い出ようとする。
しかし実際、穴を舐められている間に臣の体からはすっかり力が抜けていて、難なく犬に変化した煉鬼に引きもどされた。


「おら。何を逃げてんだ」

「だって、やだぁ…」

「ったく、仕様がねえな」

そういう間に、にょきりと犬の額から角が生える。するとたちまち臣の腰がズンと重くなり、思わず「ぁあ」と腰をよじらせた。

いつものように鬼の気に当てられて、臣は魅了状態にさせられたのだ。

「ほら。もっかい広げな」

「んんっ、んぅ…」

もぞもぞと膝をつき、尻を突き出して、手を添える。
首の後ろに犬特有の「ハッハッ」という息が聞こえ、ぶるりと背筋が震えた。

先ほどの煉鬼の唾液にまみれたそこに空気が触れて、小さく臣が喘ぐ。

「いくぞ」

「んっ…、ひッ、ぁ、あぁアっ…!」

ぐぐ、と押し入ってくるものは、いつもほどの大きさはなくても十分長くて固かった。

「ひぁ、ッは、ぁあ…、んっ…」

カクカクと腰を押しつけられている。
傍から見たらなんてはしたない恰好だろうと思うのだが、気がつけば臣自身も煉鬼の動きに合わせるように腰を揺らめかせていた。

「あぁッ、あゥ…っ、んっあ…!」

いつもの煉鬼のものより、幾分細いせいか、圧迫感がないのはありがたいがやはりどこか物足りない。
そんな思いが腰の動きに現れていたのか、背後から煉鬼が「くっ」と笑った。

「足らねぇのか」

「ぁあっ、れん、ッれんき、さま…ッ」

熱に浮かされたような顔で振り返り、臣が甘えた声を出す。
抱かれる喜びを知ってしまった、もう何も知らない少年にはもどれない顔をしていた。

満足そうにその顔を見つめて、煉鬼がペロペロと臣の耳を舐める。

「ひぁっ」

「待って、な。すぐに、くれて、やる、よ…ッ」

激しく動きながらそう言う煉鬼に、いっそう尻を突き出して臣は従順に従った。


そして煉鬼が動きを止める。

「んッ…、」

低く唸った犬の一物が、突如、臣の中で膨れ上がった。

「ぅあッ、ヤッ…いやぁっ、おっき、おっきぃいッ!!

あぁーっあっアッ…!」

「こら、声」

しかしそんな煉鬼の声も臣の耳には入っていないようだった。こぶのように膨れた煉鬼のものをきゅうきゅう締めつけて喘いでいる。

「なんだお前。犬のは抜けないように、でかくなるって知らなかったのか」

「し、知らな…っ、ふぇっ、煉鬼さま…、助けて」

ぎっちりと臣の穴を埋めているそれに、臣はべそを掻いて許しを請うた。

「これからは、俺の言うことをちゃんと聞くな?」

「はい…っはい…」

「おし。待ってな」

しおらしく頷いた臣に満足そうに頷いて、煉鬼はぐっと腰を押しつけた。
中が急に熱くなる。煉鬼が達したようだ。

しかし、いつもなら嵐のように過ぎ去るその感覚がじわじわと続いて、臣はようやく中で何が起こっているのか把握する。

「や、ッお腹が…っ、熱、ぅあッ…」

「まだまだ出るぞ。気張んな」

嫌だ、怖い、といっても、煉鬼はなだめるように臣の頬を舐めて「出さなきゃ抜けねぇ」と言い切り、結局数分かけて臣の中にすべてを注いだ。


「ひくッ、も、お腹が、…ぁあ…、っ」

嗚咽を漏らしながら、動くに動けなくなっている臣にようやく抜いて、人の姿に戻った煉鬼が背をさする。
臣の腹は心なしか、ぷっくりと膨らんでいた。

「出すか?」

こくこくと頷く臣を静かに抱き上げて、家屋を出る。あまり家に近いと人に見られる危険があるので、煉鬼はひとっ飛びに少し遠くに移動した。

「ほら、りきめ」

「ぁッ、いやッ苦し…!」

ぎゅうっと抱きついてくる臣の背を撫でて、するりと尻へ滑らせる。
横抱きのまま、穴に指を差し入れると、すぐにクプっと垂れてきた。

「はっ、あぅ…、あ、ッ」

「上手だ」

「ひぅ、ッうぅ…、うっ…あぁッ」

タラタラと流れさせながら、一向に終わる気配がない。それほど大量に出した覚えが煉鬼にはあった。
いっそ一気に出した方が煉鬼としては手間がないのだが、泣きながら耐えている臣にそれを言うのは酷な気がしたので根気強く付き合う。



長い時間をかけてようやくほとんどを出した時だった。
もそもそと臣が恥ずかしそうに顔をあげて煉鬼を見上げた。

「ごめんなさい…煉鬼さま…」

煉鬼にしてみれば、夜の行為は夫婦として当然のことである。それを何かと理由をつけなければならないのは、臣がかたくなに拒むからだ。

少しそのことを反省して、また、こんな苦しい思いをするのは二度と嫌だったため、臣は素直に謝った。

「あぁ…」

一方煉鬼は、正直なところ臣は怒ると思っていた。
犬の姿の自分に犯され、当分は口も利かないだろうと。

だから、咄嗟に上手く返せずに、口ごもる。

少し斜め上のほうを見ていると下から臣が煉鬼のようすを恐る恐るうかがっている視線に気づいた。
心の中で「わかればよし」と言おうかと思ったのだが、口をついて出たのは、

「俺も、少しやりすぎた…

すまねぇな」

どうにも鬼らしからぬ言葉だった。



*****


少しは前進★

鬼と私の、エロ道中14

*****



都へは、大人が急いでも3月はかかるらしい。
さらにはタミという少女もいるので、あまり急がせることもできない。

旅費のこともあり、臣は行く先々で日雇いの仕事を探しながら旅を続けていた。


ようやく1月経ったころ、その日は運よく旅館の仕事を貰うことができて、臣とタミは揃って旅館に泊まっていた。
泊まると言っても使用人たちの部屋の一室だが、その旅館自慢の露天風呂に入ってもよいと言われ自然と顔が綻ぶ。

「お風呂、気持ちよかったねー!」

客の使っていない時間に風呂に行き、タミがほくほくと体から湯気を立てながら髪をぬぐった。
そのようすをほほえましく見ながら、臣も頷く。

「レンキにいちゃんも、来れたらよかったのに」

「あ、あぁそうだね」

煉鬼というのは、呪いにかかっていたタミの病を治してくれた鬼の名前だ。どういうわけか、その鬼と臣は夫婦になるという約束を交わしてしまい、これまでも夜な夜な無体なことをされている。

しかし、この町に来るひとつ前の村でのこと。手伝った仕事の男手が足りないと臣が頼み込み煉鬼を手伝わせたところ、その力持ちっぷりを頭領が気に入ってしまい、しばらく煉鬼に手伝ってほしいと願い出られてしまったのだ。

煉鬼はもちろん嫌がった。だが同じ頃タミが熱を出し、その治療に持ち合わせを全部使ってしまっていたためどうしても旅の資金が必要だったのだ。そういうわけで、臣はどうにかして煉鬼に手伝ってもらえるよう頼み、他に仕事の無かったその村を出て、臣とタミは先にこの町にやってきている。

そのときのことを思い出して、臣はカッと頬が熱くなるのを感じた。

必死に頼み込んだわけだが、もちろんすんなり煉鬼が頷くはずがなかったのだ。






「鬼を働かせようってのか?」

泊まらせて貰っている頭領の屋敷で、煉鬼がガラの悪い声をあげた。
う、と言葉に詰まりながら、それでも臣は指をついて頭を下げる。

「お願いします…。もう、お金がなくって」

薬はとても高価なものだと、やりくりし始めてようやく知った臣だ。

「だから俺に任せろっつったろうが」

返す言葉もなく、臣はしゅんと項垂れた。
そうなのだ。タミが熱を出した時、煉鬼は仕方なさそうではあったが助け船を出そうとしてくれていた。以前のように不思議な術で病魔を払ってやると。
しかしその代償に体を求められて、恥ずかしさのあまり断ってしまったのである。

だがこうなってしまっては結局同じことだったと、臣は反省も一塩だった。

「しょうがねぇな…」

頭を掻きながらつぶやいた煉鬼をちらっと見上げて、了承してくれるなら多少の求めに応じようと臣は覚悟を決めた。


「臣。何をされても耐えると約束するか?」

「う…、はい…」

「よし」

ああ、やっぱりまたいつものようにぐちゃぐちゃのどろどろにさせられるのかと、臣は尻をもぞもぞさせた。



服を脱いで、四つん這いになって尻をこっちに向けろ。そう言われて臣はもそもそと着物を脱ぎ、言われた通りの姿勢を取った。

「叫ぶなよ」

叫ぶようなことをしようというのだろうかと、臣は背後の鬼の気配が動くのをひやひやながら待つ。
例によって例のごとく、隣の、ついたての向こうには妹のタミが寝ているため、声はもちろん物音にも気をつけなければならない。

「はい…」

「まぁ、安心しろや。痛ぇことはしないからよ」

近づく動き。ツンと尻に冷たい何かがあたってヒクリと臣は体を震わせた。
顔を近づけているのか、続けてペロペロと舐められる。

「ぅんっ…」

「尻たぶを広げな」

羞恥をおして、体を肩と顔で支えながら両手を後ろに回し、広げた。ふ、と満足そうに息がかかる。
また表面をペロペロと舐め、臣が息をつく時を見計らうように時折中までも舐められた。

鬼の舌は、どうしてこんなに長いんだ。

そう思いながら、しかし、それにしてはいつもより深く入ってこないものだと首を傾げる。
すると、後ろから少し不服そうな声が上がった。

「ちっ、鼻が邪魔で舐めにくいな」



*****

久しぶりの鬼と私です。エロに突入する前に力尽きてごめんなさい!
また近々書けそうなときに進めます。

好みが別れそうなので先に言っておきまね。

獣姦だよ★
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