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子豚な王子様24


お久しぶりです!

*****



日が昇りました。

「兄さん、大丈夫?」

ちょっとだけ朝食を食べて、昼も近くなろうという時間でしたが、ティカルは与えられた部屋でもじもじしていました。
ファファも心配して今日何度めかになる「大丈夫?」をまた尋ねます。

「足が動かないんだ…」

しゅんと項垂れて、ティカルが言います。
聞きたいことはたくさんあるのに、最初の一歩が踏み出せないのです。

どうしようかと兄弟そろって頭を抱えていた、その時でした。

プラムがやってきたのです。

「ティカル、昨日はすまなかった。驚いただろう」

オロオロしながら、そして昨日自覚した恋心のため顔を赤くしながら、ティカルは首をフルフル振ります。

「・・・」

「・・・」

プラムはティカルが何か言いたいことがあるのではと無言になり、ティカルはなかなか言葉に出来なくて無言になり、部屋はしんとしてしまいます。
ファファは、ここにいてもいいものかと困っているようでしたが、退室を求められなかったので、大人しくしていました。

「ティカル、聞いてくれるか」

ティカルが聞きたくても聞けない様子なのを察したプラムが先に口を開き、無言が解けました。
ゆっくりと頷くティカルに、プラムは少し緊張した面持ちで、まっすぐにティカルを見ます。

「俺は、

俺はティカルが好きだ」

「・・・へ?」

ほかんとプラムを見るティカルを前に、プラムは少し恥ずかしそうに頬を掻きました。
時間をかけて、ようやくプラムの言葉がティカルの頭と心に浸透して、ぽーっとなってしまいます。

「昨日のことを、どうか許してほしい。
正直なところ、油断していた」

ぽつぽつとプラムは話し始めます。

「昨日、ニータが言った言葉を覚えているか?

ティカルの呪いを見て、アレは自分の国の管轄外だと言ったな」

その言葉はティカルもキスの次に印象深かったので覚えていました。首を縦に振ると、プラムは一度深呼吸をして言います。

「王位についてからずっと、欲しくもない領土を広げていた理由は、ニータの力が及ばない土地を探すためだった。

そしてようやく、この前の戦いで、ティカルの国の周辺がそうだとわかったんだ」

話についていくのがやっとという顔をするティカルに、プラムが近付いてきて、手を握ってきます。近くなった距離に、さらにドキドキが増え、プラムに聞こえてしまうのではないかと思うほどでした。

「俺と一緒に、来てほしい」

「プラム…」

そのままたっぷり見つめ合う二人に、おそるおそる話しかけたのはファファでした。

「で、でもプラム王、あなたがいなくなったらこの国はどうなるのです?」

ファファの声に、二人きりではなかったことを思い出したようにプラムはそちらを見ました。

「この国はいずれ叔父に…、父の年の離れた弟に任せる。
どの道、あと数年すれば、俺はニータに夜の国に連れていかれる予定だったから、叔父もそのことは了承ずみだ」

「プラム…」

ティカルのよわよわしい声に、プラムはファファから視線を外して彼を見ました。
真っ赤な顔をしながら、鼻をスピスピ言わせながら、ティカルは今にも泣きそうな顔でプラムを見ていました。

「僕も、
僕もプラムが好き…っ」

「・・・っ」

はっと息を飲んで、プラムは再びティカルを見つめました。
先ほどプラムから告白しましたが、ティカルはまだだったのです。言おう言おうとするのですが、恥ずかしくてなかなか言いだせないうちに話が進んでしまったのでした。

プラムが、ほっとするように笑います。ティカルの気持ちは、手に取るようにわかりやすいので、自分に好意を持っていることはわかっているつもりでした。しかしこうして言葉にされると、本当に嬉しく思います。


「ティカル、もう一度言ってくれるか」

「ん…、す、好き。プラムが好き…」

感激したプラムは、がばっとティカルを抱き締めました。

「あの国の川の工事が終わったらすぐに行こう。
ティカルの国もすぐ隣だ。父王にもすぐ会いにいけるぞ」

「うん…!」

プラムはチラっとファファを見ました。プラムの意図を悟ったファファは、気恥ずかしそうな顔をして退室していきました。



*****

エロにいっていいかなー?いい○もー!

4/13〜4/25


リーザ(見た目青年襲われ攻)×タト(淫乱おじいちゃん襲い受)とか〜」様
→すごい年下攻めですね!一応今のところはタトが左側かなと思ってはいますが、そこのところはまだぼかしているので、新境地に辿りついたら、どうなるかわかりません(笑)
父と子くらいに見た目年齢が離れているので、どっちにしてもタトはすごいです。



獣王と囚人シリーズが大好きです(*^^*)ハクも幸せに〜」様
→今回の更新で、無事に完結することができました。シリーズを通して気にいってくださり嬉しいです!
これからもよろしくお願いします〜。



おじさんのツンデレ…萌えます(σ≧▽≦)σでもそれ以上にタトさん〜」様
→誰よりおじいさんで、誰より生命力が強いのがタトなので、かなりオープンな人なようです。
ユーヤにも萌えていただき、嬉しい限りです!!



鬼と私のエロ道中、とっても面白く読ませて頂きました〜」様
→お褒め頂きありがとうございます!!鬼と私のエロ道中は、いろいろと好きなように書いているお話なので、そう言っていただけると嬉しいです。



いつも楽しませて頂いております。久しぶりに子豚な王子様〜」様
→そうですね!王子と白い子にばかり気が向かっていて、なかなか手が出せませんでした。今回無事に完結しましたので、ゴールデンウィーク中には書きたいと思っております。

王子と白い子終わりました!


王子と白い子、完結致しました!

焦らしておいて1ページで完結という暴挙に出ましたが、エロを入れるか入れないかで悩んでしまい、結局あのようなほんわかエンドになりました。

いっぱい伏線を貼ってしまったので、気が向いたらひとつひとつ書いていきたいなぁと思います。

ユーヤはツンデレ


王子と白い子、更新しました〜。
ユーヤにも挨拶にいったし、リーザのことにも触れられたし、次かその次あたりで完結かなと思います。 

よろしくお願いします〜

3/2〜4/7

お返事が遅くなりすみませんでした!

猫の日のお話しとても感動しました。 あったかくてホカホカしました〜」様
→お返事が一ヶ月以上も遅くなってしまってすみません!猫の日のお話楽しんでいただけて嬉しいです!続編はなかなか難しそうですが、またお目にかかる日があるといいなぁと思っています。
お気遣いもありがとうございました!


更新、ありがとうございます★いつもドキドキとしながら読ませていただいてます(*^^*)少し気付いたことが〜」様
→改めてまして、ご報告ありがとうございました。しょっちゅう名前の間違いをやってしまってお恥ずかしいかぎりです。
また見つけたら教えてくださいね



王子と白い子の更新を毎回楽しみにしています(*^^*)〜」様
→楽しみにしていだたきありがとうございます!精通のタイミングもいいなぁと思いながら、前から考えていたことだったので、あのような続きになりました。楽しんで頂けたら嬉しいです!



教会のお話めちゃ好きです!ほのぼのしていてほっこり幸せな気持ちに〜」様
→ありがとうございます〜。デク家の家族感は私も好きなので、そう言っていただけると嬉しいです。
イギュとマヤの話はちょっと断言できませんが、また思いついたら書きたいと思います。 



鬼と私の、エロ道中がとっても大好きです!!!出産したときの煉鬼〜」様
→鬼と私のエロ道中を気に入ってくださりありがとうございます。このたびめでたくキリ番リクエストをいただきましたので、もう少ししたら書き始めていきたいと思っています。



孕の獣王に見初められる元軍人の話が最高に大好きです 〜」様
→長きにわたって応援してくださり、本当に嬉しいです。
私もああいう話の流れは大好きなので、いつか思いついたら書きたいですね。いつと言えないのが心苦しいですが、それまで他のお話でも楽しんでいただけるよう、心を込めて書きたいと思います。 



うふふふ〜。可愛らしい二人ですね。クエナ達から〜」様
→感覚的には確かにそういう気持ちになりますね〜。必死にぎゅっぎゅしていてほしいと思います。これからも近所のおばちゃんの気持ちで楽しんでいただけたら幸いです!



わぁ!更新お疲れ様でした★(^^)やっと2人が繋がって…〜」 様
→そうそういろんな意味で繋がって、きゃっ!楽しんで頂けて嬉しいです。もう少しお付き合いをよろしくおねがいいたしますね。
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