話題:自分の気持ちがわからない

愛されるって、どんな感じなんだろう。あたしたちの関係に愛なんてあるのだろうか。喧嘩をする度に体力を失う。精神もすり減らし、冷静な判断ができなくなる。どんどん、嫌な空気になって、彼は部屋からいなくなる。解決なんてしないよとひとり残された部屋でなにを考えればいいのか。悩むのをやめろと言われても、こんな消化不良な状態で置いてきぼりにされると嫌でも考えてしまう。逃げるが勝ち。男はひとりになりたがる。冷静になれるからと言われても、過去の過ちを思い出しては、風俗のことを簡単に連想させ、さらにドン底に突き落とされる。頭を冷やす時間は必要だけれど、ふたりの部屋にひとりを置いていくのはちがうんじゃないかと思うのは、女特有の気持ちなのだろうか。喧嘩する度に解決させ、こころから笑いたいし、すきだと思いたいだけなのに。それもまた、自分本位だと言い退けるのだろうか。



思い出す恋は、なんとも美しい記憶になり果て、都合よく再生させては慰める。もう、愛されることを忘れてしまったあたしの惨めな自慰行為。男目線のラブソングを聴いたり、男視点の物語を観たり読んだり、カラカラに渇いた心に潤いを与えるために。彼は知らない、あたしのそんな気持ちなんて。

守られたい。頼りたい。ただ抱きしめられて、だいじょうぶだよと言われたいだけなのに。かけ違えたボタンは、ずっとかけ違えたまま。出会った頃に戻りたい。タイムマシーンがあればいいのに、現状逃避しては、あふれる涙を真っ暗な部屋でながした。