意外に多い思い違い [完]




そうして検査の日々は続き



次の科へ
次の科へ
回る度に…



順次、『異常なし』の結果も出た。



ドクターには引き止められたが



運命さえ感じた職場を



退職する運びとなった。



ホッとして
肩の荷が降りたのは言うまでもないが…



『何とも無力だ。』



そう、強く思った。



そして…



はたまた、就活の日々が始まったものの



前回の後遺症がひどく



足踏み状態は続く。



もう



看護師復帰は



無理かも知れない。






意外に多い思い違いB




看護師は好きではないが…



何年も思い続けた個人医院に就職が決まり



運命だと思い込んでいた。



ところが経験の無い科だったため



なかなか思うように慣れない。



私に仕事を教える看護師は



日々、私を怒鳴りつける。



私は…毎日毎日、自分を責めながら



そして、怒鳴られる度に注射器を持つ手が震えながら



どんどん心が痛めつけられていた。



『自分が悪い』
『私が勉強不足』

そう思い…ひと月は何とか耐えたが…



ひと月が過ぎた頃



体調に変化が現れた。



ヒドイ眩暈に襲われ



起き上がれない…。



仕事には出られない状態になった。



私は、そこからひと月…
大きな病院でたらい回しにされ



次はこの科へ…
次はこの科へ…

と、検査に回る日々が続く。



私は検査を受けながら



自分の体調不良は病気ではない。



自律神経から来ている事を自覚しつつ



1日でも、出勤しなくていいよう



理由付けのため



病院で検査に回っていた。




意外に多い思い違いA




新しい看護師の仕事…



数年前から



ずっとずっと気になる職場で…



しかし



他の職場に勤めてる最中の募集だったり



タイミングが合わなくて



見合わせていた。



そんな…数年思い続けていた所に



就活を始めようとしたある日



募集が出た。



『これは何かの運命に違いない。』



そう思い込み見学に行くことにした。



見学にはドクターと奥さんが立ち会われ



好意的に受け入れ体制だった。



その後…数名の応募者があるとの事で



私も面接を受けることにした。



面接を受けて数日後…



数名の中から選ばれ



就職が決まった。



『やはり運命的。』



そう思い込んだ私は



ドキドキしながら



再就職に勝ったと思った。



いや、思い込んでいた。




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