*5000回分の1頁*

この間、最終回だったドラマ



『愛してたって、秘密はある』



毎回見ていたわけでは無いが



何となく最終回を見ることにした。



なんか、凄かった。



レイが実は二重人格で



自分が殺人犯だったと知るなんて…



福士蒼汰の変貌ぶりに



寒気がした。












もしかしたら



彼も二重人格…



いや、多重人格かも知れない。



昨日の彼は誰だったんだろ…



冷たく矢のように尖る…



『令矢(レイヤ)』



現れて欲しく…ない。



最低な男。



。

ガソリンスタンド店員のKさんには



全てではないが



私の今の素性を伝えていた。



私がKさんが勤めるスタンドのある町を出て

子供たちとは別々に暮らしている事…

元夫である旦那と離婚した事…

今の彼と入籍した事…

その彼が堅気(かたぎ)である事…



その事情を伝えた時Kさんから



『ケン子さん、もう連絡しないでください。

もう２度と会えないし

話すこともないでしょう。』



と…メールが来た。




私は
(そうだよね。やはり堅気の夫を持つ女とは関わりたくないよね。)



メールを見てそう思っていたが



Kさんは
私へ対する嫉妬心から



そんなメールを送られていた事が



最近になってわかった。










そして私は



『付き合って貰えませんか』
と告白してきたKさんに



こんなメールを返した。



『Kさんの気持ち伝わりましたよ。

けど、私は貴方の運命や人生を
私の一言で決めることはできないです。

私がyesと言ってもnoと言っても
貴方にとっては重大な事になると思います。

私が独り身ならだけど
そうではないし、一般人では無い人と一緒に居るので、自分本意な行動は慎まないといけません。

なので、貴方の言葉にお応えすることはできません。』



傷つけない様に…



傷つけた。



。

何年も前…



だい太が小さな頃



よく行った隣町のスーパー。



その一角にあるフードコートで



だい太と…たこ焼や、かき氷をよく食べた。



そこのフードコートは私と同年代の夫婦が働いていて



親切にしてもらったものだ。



だい太が保育所を出てから



そこには行かなくなり…



そうしてるある日、そのスーパーは閉店になった。







そのフードコートに勤務する夫婦の旦那さんと…



ある時バッタリ再会したのは



私が住む町のガソリンスタンドだった。



フードコートを辞めてから



どんな道を歩まれたのかは知らないが



私の住む町のガソリンスタンドで



店員として働く姿を



よく見る様になった。



私が給油に行くと



必ず話しかけてくるKさんは



何故かとても親切にしてくれた。



タイヤを破格な値段まで下げてくれたり



異常に安価でオイル交換をしてくれたり



タイヤ交換も…内緒でただ半分にしてくれたり…



いつも親切にしてくれた。



そんなKさんとは



タイヤ購入の際の連絡取りのために



携帯番号とアドレスを交換した。



ダイヤ購入時に役立った携帯情報だったが



その後も時々、メールが来ていて



ガソリンの値上がりや値下がりを教えてくれたKさんだったが



決して色恋な関係ではなく



Kさんも、私を一人の客として接してくれていると思っていた。








ところが最近来たメールに…



こう書かれていた。



『ケン子さん…鈍感ですね。

僕はずっと…

貴女の事が好きでした。

付き合って貰えませんか。』



と…



確かに…
行き過ぎたサービスをしてもらったり



私の家族が入院すれば



お見舞を頂いたり…



いつだったかは…
クッキーのセットも頂いたし。。。



他の客にも、そんな事をしているとは思えないほど



良くして下さったよなぁ。



その意味が今、わかった気がした。



そして私は



そのメールに返事を送った。



。