離婚




私は…



ついに離婚してしまった。



家族に内緒で…



私に内緒で



借金をした貴方が悪い。



でも…



責められるのはいつも私。



私は…



自分の意思や感情を持ってはいけない。



そんな人間。



そんなの



人間じゃない。



外見的には人間な



ロボットの様。






そんなロボットな私は



3月30日の



午後3時



市役所へ



離婚届を提出した。






初めての夜







昨日の夜から親戚に泊まりに行った母。



今日の午後のバスで



下二人が後追いした。







私は子供を見送ると…



彼の元へ向かった。



彼は遅い私を



待っていたくれた。



一緒に遅い昼食を食べ…



夕方帰宅して、家の夕食を作った後



また彼の元へ帰ると言う私を



『来れなくなったらイヤだから…』



と言って



私を抱いてくれた。



私は夕方帰宅すると



夕食の準備を済ませ



再び彼の元へ向かった。



そして



19:00から21:00迄の2時間を



彼と過ごした。



初めて過ごす



彼との夜だった。



帰る時間が来て



外に出ると



明るい明るいお月さまが



私たちを照らす。



まるで二人だけを



夜のスポットライトで



道を間違えない様に



照らしてくれてる様…



離れる寂しさはあったけど



『寂しい顔すんな。
寝る場所が違うだけだろ』



そう言う彼の元から



帰宅した。



帰りの道中…



いつもの様に



家まで彼と電話で話してたから



ちょっと寂しさが紛れた。



家に着いて



電話を切って…



外を歩くと



また…月が



私を照らしてくれる。



見上げると



彼と二人で見た月と



全く同じ月が



私を見つめていた。







どんな時も



そばにいるよ。





















初めての外食





いつもは私がお弁当を作るか



即席の…麻婆豆腐とか麻婆春雨とか



そんなの作って…



今日も同じように何か作ろうと思っていたら



彼が



『今日は…外食しよう』



前にもそう言ってくれた事があったけど



何となく外食は危ない気がして



作って食べた。



今日は彼が行きつけてるとこへ



連れていって貰った。



二人で手を繋いで歩く道。



新鮮だった…



嬉しかった…



愛しかった…



たどり着くとメニューを決める。



日替わりランチの



スパイシータンドリーチキンを



彼が注文してくれた。



料理が出てくるまで



窓の外を彼と眺めながら



笑って話した。



彼が顔を近付けてきて



『キスして』とか言うから



「こんなとこで…ダメ」って言ったら



『あー。だったらもう2度としない。』とか



脅すから…



彼の唇に「ちゅっ」とした。



それから少しすると



料理が出てきた。



色々…他愛ない話したり、外を眺めたりして



お食事を済ませると



また、手を繋いで歩く。



幸せな時間…



手を繋いで



帰ると…



今度、私が面接を受けるところを



車で探しに行く。



なかなか見付からなかったが



何とか見つけた。



それから部屋に帰ると



彼と私は



抱き合った。



夢の様な午後…



彼の手料理




私はまた…



夢みたいな今を生きる。



彼がまた…



昼食を作ってくれると言う。



私にとって



奇跡の様な夢の世界が



また起きる。



『天国のような夢…』



夢と現実の狭間をウロウロしながら



彼の背中を見つめていると



バチが当たりそうで不安になる。



これが逆に私の場合



彼は私に言う。




『なにか手伝うことないか?』と…



私もそう思いながら台所に近付くと



『作ってる時は…こっちにくるなよ』



と彼が言う。



何だかかわいい。



まるで子供が絵を描いてるとき
『出来上がるまで見ないで!』と



手のひらで絵を隠してる姿の様。



そんな彼が作ってくれた料理は



ピラフ
コーンスープ
グラタン
チェリー入りさくらプリン



沢山!!!



普段少食な私は



もちろん彼の愛情を



全て食べ尽くした。



彼の愛情は



お米一粒たりとも



残したくない。



そんな彼は…



私の命の源。



彼が居るから



私は生きている。







ホワイトデー




いつもの様に



お昼に彼の元へ帰ると



彼のルームから



ドライヤーの音が聞こえる。



『あっ。彼が髪を乾かしてる音だ。』



ドアを開いて



『ただいまっ』て言うと



彼はびっくりした顔をして



『お、おかえり。』と、言う。



そして私に



『こっちにおいで…』やさしく



言ってくれる。



彼の近くに行くと



彼の香りが漂っていて



身体がフワリと軽くなる。



とても心地いい。



彼が髪を乾かしてる間



私が昼食を準備していると



彼が白い服でキッチンにやって来た。



そして



赤いかばんをくれる。



中を覗くと



ホワイトデーのチョコ。



予想もしてなかったから



ちょーびっくりした。



予想もしてなかったし



今までホワイトデーに



こんなに嬉しい経験したこと無かったから



夢みたいに嬉しかった。



あんまり嬉しくて



彼に抱きついた時



涙が出そうだったけど…



涙を流したら



夢が覚めてしまいそうな気がして



必死でこらえた。



自分の指で



ちょっとほっぺたをつねってみたら



痛かったから…



夢じゃないな…とは思ったけど



ちょっと怖かった。



私は愛されてるんだ…



過去にはない本当の愛を



今、彼から貰ってるんだ。



そう思った。



そんな彼が



私に問いかける。



『こんな男…俺が初めてだろ?』と。



私は



『うん、初めて。ちょー幸せ。』



すると彼…



『俺も、こんなに愛した女

おまえだけだ。』



今…私は



覚めない夢を



彼から貰っている。



限りなく永遠に…



人生で初の



ちょー幸せなホワイトデー












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