告白A




最近…



元夫からメールが来る様になった。



子供たちの様子が綴られていて



私の気を引くメールである。



子供たちの様子を知りたい私は



思わず返信する。



それが元夫の魂胆だと知りながら



差し障りのないメールを



返してしまう。



そんな昨日…



元夫から来たメールには



『そっちにいるのやめて、帰ってきたら。』



そう綴られていた。



元夫はまだ…



私を想っている。



率直に言われた訳ではないが



文面から予測できるメールが



私には重い。






「あなたたちが平和に暮らせてるのは

私がここに居るからだよ。」



伝えきれない



私の思い。



ごめんね…子供たち。



ごめんね…あなた。



告白@




去年まで勤めてたクリニックで知り合った



20ばかり年下の男性から



またメールが来ている。



頻繁に来るメールには



『会いたい』だの
『声が聞きたい』だの



告白を通り越した言葉が綴られている。



私はごくたまに



跳ね返す様な絵文字のないメールを送るが



彼に対する想いはない。



『ケン子さんも絵文字入れてよ』とか?



アホくさ。と思うのに



時々、返してしまう。



バカなわたし。




8月6日




8月6日…



私はこの世に産声を上げた。



また…来てしまった過ちの日。



私がこの世に生まれた事を



時々後悔すると言う母にも



複雑な1日だろう。



私も今日は



この世の全ての人に



自分の存在を申し訳なく思う。








充分な事をしてやれない子供たち。

結果的に子供を育てる私の両親。

長年連れ添った元夫にまでも



私の存在さえ無かったら



どんなにか幸せだったのだろうと



悔やまれる。






そんな先日



子供たちにちょっと会う機会があり



母とも会った。



子供たちは私に手紙とプレゼントをくれた。



そして



母からも1通の封筒を貰った。



その封筒の中には



一万円と…



『お誕生日おめでとう。

お祭りの落下さんが

パンパン上がる中で

産声を上げましたね。』



そう記されていた。



その日は少しだけ子供たちとの時間を過ごし



夕方には別れた。



少ない時間だったけど



子供たちとは濃厚な時間だったと記憶する。



ある程度満足して帰ったその夜



子供たちが母に言ったらしい。



『おばぁちゃん。

お母さんを生んでくれて

ありがとう。』



と…。



私をこの世に生んだ事を後悔する母にとって



一番のサプライズだったんだろうな。






そして



私はふと気付いた。



自分が生まれた事を否定することは



この子たちの存在を否定することなんだ。と。



もう少し



前向きに生きてみよう。



そう切り替えた8月6日。



子供たちの住む隣町で



花火が上がる











綱渡り…




昨日…



彼の知り合いの女性が



スナックをオープンした。



私たち二人は



ペアのアロハシャツを着て



お祝いに行った。



彼と一緒にスナックへ行ったのは



初めての事だった。



私たちが入って行くと



彼の知り合いのオーナーが



嬉しそうに近づいてきた。



『うわぁ。。。

来てくれたんだ。

ありがとう。

仲良く来たね〜

今、二人は何ヵ月だっけ?』



彼が答える
『籍入れてから

1年が過ぎたよ。』



オーナーは
『あらー。

もってるねぇ笑。。。』



すると彼が
『あー、今回はね〜

まだもってるねぇ笑』



まぁ
彼は私と出逢うまで



自由に生きてきた自由人だからね。



今は私との時間が多いし



周りから見れば



『いつまでもつのかなー。』



って感じなんだろうな。



とか思って



そのやりとりに



特には何も思わなかった。



けど。。。



私も時々思うんだ。



いつまでもつのかなぁ。って。



彼は『やっとここまで来た二人なんだ。

一生続くだろ。』



時々言うけど…



毎月…毎日…毎分が



綱渡りな私たち。



私のこころ。













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