死ぬなよ…




昨夜は…



久々に頭痛に襲われた。



彼が心配するといけないと思い



彼に隠れて頭痛薬を飲む。



ところが…頭は重く



吐き気までしてきた。



『これは…血圧かな?』



そう思い、血圧を測定する。



彼は私のそんな姿を見ると



心配してやってきた。



やっぱり…



血圧が上がっている。



『160/114』



しばらく横になることにした。



横になって15分おきに血圧を測るが



血圧は一向に下がらない。



『病院行くか?』



問われたが、様子見する事にした。



彼は心配そうに



何度も私の様子を見に来る。



『ケン子、ちょっと眠ったら?』



彼がそう言うので



布団に潜り込んで



少しだけ眠ることにした。



二時間ばかり時が過ぎ



血圧を測ると



130/80まで下がっていた。



布団の中の適度な温もりと



少しの睡眠が良かった様だ。



彼もホッと胸を撫で下ろした。



そして



こんなことを言った。



『ケン子…良かった。

ケン子が布団かぶって寝てるとき

息をしてなかったらどうしよう?

と、思って…

呼吸を確かめに行ったよ。

お前の布団のふくらみが

小さく見えて…

俺、お前がこの世から居なくなったら

どうしよう。。。

そう思ってな…

ケン子死ぬなよ。』



と。















依存症




ここ数ヵ月…



ずっと彼と居る。



彼は自由人で…



束縛されるのが大嫌い。



だからバツイチになってから



30年近くも独身だったと聞く。



彼の性格を知る知人も…



彼は孤独を愛する人だと思っている。



なのに



私とは…



ずっと一緒に居てくれる。



そんな彼が



ある夜のこと



こんなことを言った。



『○○にしても…△△にしてもだけど…

一人で暮らしてて

つまらなくないだろうか?』



彼の口から



こんな言葉を聞くとは…



意外だった。



そして彼は言う。



『俺は…

ケン子に依存してるのかなぁ。

今は、お前と半日でも離れると

不安で心配で

しょうがない。

依存症かもなぁ…』



そんな私も



依存症かも知れない。



新学期




高校生のだい太は…



誕生日である昨日から



新学期が始まった。



中学生のちゅう太は



今日から始まった。



小学生のしょう太は



来週の29日(月)から始まる。



7月…夏休みが始まったばかりの時



ちゅう太、しょう太と会って



夏休みのうちにもう一度会う約束をしてたのに



結局会わないまま…



今を迎えている。



とんでもない罪悪感と…



とてつもない寂しさと…



そして



とまらない心配が



私の胸をかき混ぜる。



ちゅう太もしょう太も



きっと私に会いたいに違いない。



けれど



会えば別れが辛くなる。



だから



『会おう』と



言わないだろうし



私も言えない。



耳の奥…遠い遠いところで



『おかあさぁん』



私を呼ぶ声が聞こえるけれど



遠くて届かない。



抱き締めたい。



強く強く



ギュッと



私の胸に



抱き締めて…



『大好きだよ。』



って



言ってあげたいのに



届かない。







かけがえのない人みっけ。




夕方…



近くのコンビニに



彼と行く。



彼は外で私を待つ。



『変なヤツに声かけられたらすぐ行く。

外からケン子を見てるからな』



そう言って彼は私を外からガードする。



買い物を終えて外に出ると



彼の姿はない。



私はキョロキョロ見渡して



彼を探すけれど



彼が何処に居るのかわからず



また、キョロキョロする。



彼は暗がりから現れて



私の手をさっと握ると



だまって家を目指す。



帰宅してから



彼が言う。



『ケン子…

俺が何処にいる

かわからなかった?』



私が『うん、探しちゃった』と言うと



彼が言う。



『いや、キョロキョロ俺を探すお前を見て

おれ…かけがえのないもの
みつけたなぁ。

と、思ってな』



と…。



時々



こんなこと言ってくれるところが



私には



たまらない。












無毛な彼


彼は頭髪と鼻毛と眉毛しかない。



鼻毛はあっても綺麗にカットされていて



覗いても…毛はない。



鼻毛と頭髪以外は



全身脱毛されていて



産毛に至るまで



無毛である。



もちろん…大切な部分も



全く毛がない上に



イチモツはカスタマイズされている。



前は無毛な状態に



慣れてなかったけど



今になっては



毛むくじゃらの陰部なんて



汚ならしく思える。



人間って



変わるもんだ。







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