大熊町では現在、先行除染の作業が進められています。
除染が終った施設にを仮設の役場にして職員も現在交代で配置されているのだそうです。
それを大熊町の議員たちが視察に行ったとニュースでやっていました。
除染作業を行うのは多くが地元の人達。
議員の親戚、知人なども多く、町長は
「故郷を自分達の手で取り戻すという意気込みを感じた」
と述べていました。
農地は10cmの表土を除去すると1.2μシーベルト/hあった線量は0.2くらいまで下がるとか。
一方山林は同じくらいの表土除去をしても一割くらいしか下がらないんだそうです。
そして落とし穴。
表土を除去しても周囲の空気の線量が高ければ直ぐに同じくらいには戻ってしまうということ。
除染して出た土の処理の問題もありますし、除染と言っても簡単ではありません。
そして営利やビジネスで除染をするとどうなるかは、恥ずかしながら田村市の現場が証明しています。

除染というのは頭で考え口で言うほど簡単な作業ではなく、実際は身体への影響以上に人の心と思いの為の作業です。
だからこそ、ボランティアで無く、ビジネスでもなく地元の人がやるというのはある意味正解。
故郷を取り戻す為に一番必要な事が何か解っているのは、地元の人だと思うからです。
全面的にバックアップし、もちろん正当な報酬を用意したうえでの話になりますけど。

故郷を捨てて新しい生活を。
それも一つの選択ではあるでしょうけれど、故郷を取り戻す。
という思いも間違いではないと私は思います。

震災からもうすぐ2年。
被災者もそれを支える人達も、今新たに自分達が何をすべきか、何ができるかを考えるときなのかもしれません。