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:†薔薇密愛的創作文的作詩†:




*ハロウィン企画の五作目になります。
*今回は禁断と不実の薔薇のグラニテ。
*毒より苦く甘い密やかな主従愛の譚。
*結ばれる事の無い運命の中で藻掻く。



【:†密愛なる相思の箱庭にて†:】



『さて今宵御着席されているお客様は』
『陰惨で醜悪な味に慣れて来た頃合い』

『この辺りでお口直しと致しましょう』
『続きましては禁断と不実のグラニテ』

『決して叶わぬ心に密やかに咲く華は』
『時として毒よりも苦しく甘美なもの』





(愛し君の其の弱き御手を)
(僕は幾度でも繋ぎ止めん)


分け隔てられた肉体の殻
魂の羊膜越しに伸ばす指

なぞる心の輪郭に伝う熱
其処に君が在ると囁く声

二人幾度想いを交えても
違える互いの意識は無情

横たわる皮膚の向こう側
其の奥へと浸透する鼓動

振り払われた君の御手を
何度も繋ぎ止め続けよう

君の形を造り出す感情に
僕の欠片を混ぜ合わせて



言葉と吐息を溶かしても
真に欲すは血潮の最果て

重い肉体の殻を脱ぎ棄て
昇華する魂を乞い願わん

触れ合う指先に隠る相思
互いに違う匣を宿す無常

閉ざした柔い目蓋の裏側
その闇すら侵食する熱梦

突き放された君の御心を
何度でも縫い合わせよう

君の影が産み出す孤独に
僕の接吻を幾度落として


(愛し君の其の弱き御心を)
(僕は幾度でも掬い上げん)





『悲恋の美酒から醸し出される純愛』
『誰にも侵されない密愛の秘処の園』

『結ばれる事の無い想いの数だけの』
『言の葉をその身に印し刻み付けて』

『残酷な現実から蓋をされた想いは』
『密やかに密やかに閉ざされて行く』





話題:☆ハロウィーン★2013☆


はい。皆様こんにちは♪
何分赤黒く鉄臭いのが続いたので今回は少し趣向を変えてみました燈乃さんです。

今回はハロウィン企画の五幕目(或いはグラニテ)です。『ソルベ』と意味合いは同じですが、個人的な表記と響きの好みで『グラニテ』です。魚料理と肉料理の間に出される、魚料理(ポワソン)の後の口直し用のシャーベットを指します。薔薇の甘さと仄かな洋酒の苦味が醸し出すのは、叶わない想い。互いの想いが強ければ強い程に、運命は残酷な現実の茨に絡め取られる。

そんな訳で、今回の題材は『耽美』。醜悪で背徳的と揶揄されようとも、そこに確固たる『美』を追求する人間の貪欲さ。正統派では無いからこそのギャップ。正常と奇異の落差から生じる熱量は、いつの世でも『正』への反骨精神を軸としています。

何処までも透き通って瑞々しい正統派も好きですが、耽美な世界観もかなり大好物です。かなり大好物です(←ココ大事です)

……と言うか。色々とぶっちゃけた話ですが。腐女子出身の私がこう言った雰囲気の作詩をあまり綴って無かったのが、今更ながらに吃驚してます。不気味なのとか暗いのは結構載せてますけどね。怪談万歳。

一応補足として。登場人物は二人共男の子で、純粋な恋人同士や主従関係ではなく、若干仄暗い一蓮托生的な意味合いが有ったりする設定です。なので、時折切なかったり情熱的だったり艶かしかったりする描写を想像して頂けたら幸いですね(真顔)

(※ちなみに脳内BGMは『ナルシスノアール』です。こちらも苦くて甘い水仙です)

ちなみに、作詩の描写は従者視点です。
綴ったのを読み返していたら、見事に主様大好きな従者さんに為っていましたっ!!

個人的なイメージとして。現代的な主従関係や中世の北欧も素敵ですが、戦国時代の武将と小姓も良いかなぁと思ってたり。
ともあれ。普段は気の強い主様が、従者(恋人)の前では少しは素直に為ってくれていたら、もう、色々と生きるのが辛い←

さてさて。妄想の腐海(脳内危険指定区域)から変な燈乃さんが出張って来たので、今回はそろそろ幕引きとしましょう(真顔)



ではでは、今回はこの辺で☆



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