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更新

『神さまの手のひら9』更新しました。
初めてのR15的展開です(朝チュンなので、R15で済ませています)。香代子、チュー1発ですでにノックダウンの巻……いや、哲士のところへ行くという大事なところは最後まで譲っていないので、ノックダウンではないでしょうか。
ファーストキスなのに、由貴也あなたは……!という展開でした。
あんな鬼畜ですが、由貴也もちゃんと(?)ファーストキスです。小さい頃に「巴ちゃん、僕とチューしよ?」とかやっていないので大丈夫です。

本当は由貴也が香代子に対して「哲士のところへ行くなんて、ひどい裏切り。もうアンタのことなんて信じられない。信じない』となる展開のはずでした。香代子が有り体に言えば、由貴也を切り捨てたことに彼が強い不信感を抱かないはずがないと思っていたのです。
傷ついた心のままに、もう一度由貴也は彼の殻の中に閉じこもってしまうというプロットを立てていました。
ところが、書いてみたら前半はともかく、後半は由貴也が香代子を慈しんでいて、彼女を恨むだとかそういう展開にならなかったことに驚いています。
旧版では香代子を取り戻す!と決意することも、哲士に宣戦布告することもなく、ただひたすら彼自身の殻に閉じこもるだけでしたので、こういう実際の展開になったのは、由貴也は私が思っていた以上に成長していたのかな、と思いました。

ぐんと一気に本編も恋愛色が増しました。
大学生編も佳境に入ってきました。香代子と由貴也の、というより今は香代子と哲士の決断を見守ってくださるとうれしいです。

更新

『神さまの手のひら8』更新しました。
何ともコメントしづらいところに入ってきたのですが、私としては究極の選択というイメージで書いています。

それにしても根本。シリアスな君を書くのは変な感じです。
ちなみに彼はバイト先(自販機の補充)の小型トラックで、香代子を乗っけて病院に乗り付けるという真似を『神さまの手のひら5』でやらかしているのでバイトをクビになっています。
今まであまり出てきませんでしたが、彼はあれでも一応副部長なので、今は部長代行で忙しく過ごしています。
「副部長って楽そうじゃん? 部長の後ろでてきとーにいばってればいいんだろ?」というような勢いで高校時代に副部長になってから、哲士と部長&副部長コンビな根本ですが、こういう事態になった時に逃げずに部長代行をやろうとするところをみると、ベースが真面目なのだなぁと思います。

哲士の怪我の影響が、じわじわとまわりに波及してきました。
物語全体としても最終章ということで、恋愛色を強めながら、最後まで書いていきたいと思います。

神さまの手のひら

『神さまの手のひら7』更新いたしました。気づけばもう7です。
今回は哲士どん底まで落ちるの巻でした。
今回の『神さまの手のひら』というタイトルは、文中の哲士の独白、「神さま、俺はあなたの手のひらからこぼれ落ちたひとりだ」からきています。

努力vs才能という論議は昔から繰り返しなされてきた論議だと思うのですが、私は努力はもちろん大切だという前提で、才能が寄与するところも大きいのではないのかと思います。
短距離走者ならこぞって走りたがる花形種目・100メートル走では、調べれば調べるほどそういう傾向が顕著なようで、為末大さんが『ほんとうにすごい才能の持ち主は100メートルに集まります』とあるインタビュー記事で言っていたのが印象的でした。

努力1割、才能9割ともいわれる残酷な短距離走の特性をふまえて、大学生編では由貴也のライバルはどちらかといえば竜二というふうに書いてきました。哲士はもうこの頃には由貴也に追いつけなくなっています。
『初恋の君へ』の中では、哲士と由貴也の付き合いが一番長く(中学時代は哲士が一方的に意識していただけで付き合いとも言えませんが)、思ったよりずっと、哲士は今も昔も由貴也を意識していました。
たぶん、哲士にとって本音を言えば立志院に由貴也が入って、陸上部に入部するのは複雑なものがあった思うのですね。
部長だから、哲士はそういうもろもろのことを我慢して、いつしか由貴也を助け、導き……としてきたわけですが、やはりそれでも消せない悔しさ、不条理さというのは哲士の中に消えずにあると思います。
そういうのが積もり積もって、彼は今の状態になってしまいました。

そういうわけで、この『神さまの手のひら』はインカレに出て哲士が活躍する話ではなく、インカレに出れなかった哲士がどういうふうに生きていくか、という物語になります。
今はべこべこにへこんでいる哲士ですが、どうか最後まで見守ってやってくださるとありがたいです。
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