一番古い記憶は曇空の下を母と歩いているものです。
淡い桜色と薄水色の花か何かが散らばっている柄の紅い四つ身袖の着物、
足下は水色の靴と言う、今思うと妙なコーディネート。
母に話すと、それはマギーが2歳半の冬のことだそうです。
もう1つの鮮やかな記憶は、真っ暗な部屋に細い光の線が1本走っていたことです。
隣の部屋に続く襖を細く開けて、マギーがそれに気付くのを家族で待っていました。
本当に目が見えているかどうか、皆は確かめたかったんです。
これも先と同じ頃でした。
記憶が時間に添って流れるのは、4歳からでしたね。
祖母の駄菓子屋、近所の児童公園のぶらんこ、塗り絵…。
弱視ながら、町内の子供達と鬼ごっこ、隠れんぼ、陣取りなどで遊びました。
毬突きや縄跳びは、姉や年嵩の女の子達が教えてくれました。
バリアフリーと声高に叫ばなくても、子供達は仲良しでしたね。
目が見えにくくて危険な遊びには、はっきりノーサインが出ました。
初めての眼の手術は生後6ヶ月でした。
死ぬ危険性を考慮して、麻酔なしの手術でした。
現在ならありえないでしょうけど、当時の乳児にはそうだったんですね。
正に火が着いた様に激しく、声が枯れるまで鳴き喚いていました。
手術が済んだガーゼの寝間着は、ぐっしょり濡れて重く、
絞ったら汗が、ぽたぽた床に水滴になって落ちました。
たとえ死んでも文句は一切言わないと約束して、次回の手術からは麻酔を掛けて臨みました。
そうして静かに8回、4歳まで眼の手術は続けられました。
これは全て母の記憶です。
マギーの一番古い記憶は、3歳前の物です。
なのに、眼の手術のことは何にも記憶にありません。
怖い記憶は神様とやらが消したんでしょう。
今も大きな声とこの楽観主義は、神様からのプレゼントね。
思いの外温かい霜月の始まりです。
早朝の天気予報に反して、一日晴でしたね。
隠元に補聴器屋に付き合って貰いました。
修理費が高く掛かると覚悟していたら、部品を交換するだけで済みました。
7月〜10月までは落ち込むことばかりだったのに。
少しは運が上向きになって来たみたい。
勿論、有頂天にはならない様しますけどね。
今月のお出掛けは、何もなければ毎週月曜日は作業所。
5、12、22日は福祉実践教室。
通院は6、9、11、18、20、25日。
13日はバランスボールで腰痛体操。
そしていよいよ携帯を機種変更するつもりで、檜の都合の良い日にショップへ。
はい、今月もスケジュールいっぱいのマギーです。