(前略)土地があり、地主がいた。地主は農家を雇い耕作させ、農産物ができた。これが農家の所得であり、その農家から地主が貰うのが地代(レント)である。このとき、働いたのは農家だけだ。農家の人たちが汗水垂らして農産物を育てて、収穫して、売って、所得を得た。地主は何もしていない。農家が生んだ所得の一部が配分されたのみで、地主自身が付加価値、所得を生み出したわけではない。
この種の『既存の所得のパイからの分け前を得る』ことを模索する手法を、レントシーキングと呼ぶ。日本国内で、レントシーキングを流行らせまくったのが竹中平蔵、その人である。
自分が新たな付加価値、所得を創り出すわけではなく、既存の所得のパイからチャリンと利益を回収する。具体的には、公共サービスなどにおいて、今まで無関係だった民間企業を政府と国民の間に割り込ませ、所得の分け前を得ることで利益を稼ごうとする。これがまさに『レントシーキング』だ。
既存の所得のパイからの分け前として利益を得た企業は、そこから株主に配当金を払う。その株主にはもちろん外国人投資家、グローバル投資家が含まれる。


続きはまたいずれ(^^ゞ