*ハロウィン企画の十作目になります。
*悪夢と悪戯風味のパンプキンタルト。
*人間に紛れるカボチャのお化けの譚。
【:†ハロウィン・ラ・パンプキン†:】
『続きましては最後のお品書きです』
『悪夢と悪戯の織り成す焼き菓子を』
『お菓子を求めて列をなす子供たち』
『老若男女関係無く盛り上がる祭り』
『そんな仮の装いに溢れた群衆の中』
『本物はひっそりと身を潜ませます』
◇
綺麗に繰り抜かれた空っぽの頭に
カラフルな玩具と夜を詰め込んで
笛吹き男の息子の手を引きながら
見習い魔女の少女と街を練り歩く
僕の名前は『パンプキン・イーター』
石炭の洋燈を片手に南瓜を喰らうさ
『甘い甘いお菓子は何処だろう?』
『悪夢の様な悪戯は如何でしょ?』
ラリラルリラと歌を唱って奏でては
水銀灯の明かりの下で軽やかに踊る
そうさ今宵は我らが夜の無礼講
妖精も魔女も悪魔も輪になって
出来れば至極甘く楽しい一時を
もしくは覚める事の無い悪夢を
◇
オレンジとバイオレットの旗掲げ
頭からシーツを被ったお化けたち
ロリポップキャンディは魔法の杖
ジェリービーンズの星を降らせて
僕の名前は『ウィル・オ・ウィプス』
石炭の洋燈を片手に彷徨い続ける魂さ
『キラキラしたお菓子を下さいな』
『ワクワクする悪夢を楽しもうよ』
ランダルンダとステップを踏んでは
南瓜の洋燈に明かりを灯して唄おう
そうさ今宵は我らが闇の前夜祭
幽霊も天使も人間も列を連ねて
漏れ無く至極怖く愉快な一時を
もしくは目覚める前の狂想曲を
◇
『前菜から始まった前夜祭も最終品』
『そろそろ幕引きのお時間の様です』
『一夜明ければ全ての魔法は解けて』
『今度は聖夜に向けて星が廻ります』
『束の間の悪夢と狂気と怪奇と幻想』
『これにて演目は終演で御座います』
◇
はい。皆様こんにちは♪
今回はハロウィン企画の十幕目(或いは焼き菓子)です。コースに沿うならばプチフールですね。小さい焼き菓子と言うことで、エッグタルトの様なパンプキンタルトをイメージしてみました。悪夢と悪戯の詰まった愉快に狂った味をお楽しみ下さい。
さて。今回の題材は言わずもがな『ハロウィン』です。『悪戯』とか『仮装』でも良いのですが、やはり『ハロウィン』で。
確か。死後に天国にも地獄にも行けなくなた男が、同情した悪魔から貰った石炭を灯しながら、ずっと宛ても無く彷徨い歩いている姿が『ジャック・オ・ランタン』の由来と言うか原型だったと思います。
今日の日本では何でも有りな闇鍋状のハロウィンですが、本場ヨーロッパの方だともう少し伝統を重んじている感じですね。
要は『怪物』や『悪霊』たち『自分』だと分からなくする為の仮装なので、変身出来ればOKらしいですが。何気にハロウィンって『西洋版百鬼夜行』ですよね(真顔)
そして。これにてハロウィン企画は終了です。個人的には『行事企画に間に合って良かった感』が強いであります隊長っ!!
本当は作詩だけでは無くて、もう少し長めの一本の創作文を書きたかったのですが、時間が足りませんでしたガッテムッ!!←
裏メニューとしていつか載せたいです。
『何が怖いって理不尽が一番怖いんだよ』と言う怪奇譚を書きたい今日この頃(悦)
私の趣向で、今回の企画も例に漏れず大分長くなって仕舞いましたが、お付き合い頂きありがとうございました(お辞儀)
今日が終わるまで魔法は解けません。
どうか。怖くも楽しく賑やかなハロウィンの夜をお過ごし下さいませ♪(*´∇`*)
ではでは、今回はこの辺で☆
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