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視るから楽しむへ@

前記事に挙げた叔母のことですが、残念ながらその晩に息を引き取り57才という若さながら天寿を全うされました。再び、ここで冥福を祈らせて頂きます。

今回は家族の話を含みますので、興味ない方はスルーーをお願いします。

父が、脳疾患を患ってから一年半が過ぎようとしています。それまでの間に入院生活〜家庭に戻るまで紆余曲折なコミュニケーションを取りながら共通認識として『絵画鑑賞』『散歩』がツールとして登場しました。
幼少期は、厳しく短気な父親に対し激しい嫌悪感を覚える日もありましたが、幸か病気がガラリと生活を変えて『好きなものに純粋に触れる姿』を現したのです。今では、忙しくなってしまった母、塾へ行きだした妹など…と違って実家に帰った時に、一番長く一緒にいる時間が長くなりました。
九国で行われた平山郁夫展にも一緒に足を運びました。また、そこで新しい一面も、父に駄々こねられたのでしょうがなく購入した昆虫キーホルダーの件をすごく喜んでくれたこと(さすがにウン十万する複製画は断りましたが…)。その顔が子供みたいだったこと。
また、文学に詳しかった父がクイズ番組で作品の舞台となった場所、人についてさらりと答えたことに驚きました。病気になってから一度も本に触れてないはずなのに…。
それらは全て、茨木のり子氏が詠ったような自己の感受性を他者から守る必要性なんてないのではないだろうかという発想に結びつきました。

例え何か疾患があっても、個の感受性というのは本当に最後の砦のようにしっかり守られてあり変わることはないのだ…と。感動しました。


次回、フェルメールに足を運ぶ時は一体どんなことが起こるのでしょう。楽しみです。
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