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そっと切り出された時間

画像は、今回購入したアート作品。
ようやくアクリルボックスに額装された物が届き、日ごと宇宙の輝きやパワーを感じています。
アートは、いい買い物です!

コスモスの影にはいつも誰かが隠れている/藤原新也
作者が登場人物達にインタビューする形式なので最初読んだ時は、ノンフィクションかと思いました。実に上手く編み込まれた作品で、ぐいぐいと引き込まれあっという間に、読み終わりました!
一章一章のタイトルで、道徳的な本筋が分かってしまいますが、ピースとピースのつなぎ合わせで変わってしまう人の観念や人生について、幸も不幸でもない、ありふれた凡人である本人達が望んだ落とし前がぎゅっと丁寧に描かれていました。
「群集の中の一人」はとても好きなテーマなので、近い内にまた読みたいと思います!
感動する一冊です

行間

久しぶりの読書ログ
ウェハースの椅子/江國香織
江國香織作品は、ぼくの小鳥ちゃんからですが、どれも瑞々しい自然描写情緒が溢れており、素晴らしいですが、その中でも、舞台設定から登場人物まで一番ツボなのが今作です。
主人公が中年の画家とあって、恋愛漫画やそれに近い小説みたいな起伏や刺激はないですが、人物が全て理知的で本当に刺々しく人を傷つける言葉のない信頼性を築いており。とても、人間味が見えます。
また、恋人の言葉一つ一つが主人公の影・分身みたいに寄り添い、死や絶望の前に佇む主人公に対する“理想の愛”“究極の愛”ではないかと思います。
そんな主人公と恋人に漂う静寂を行間で巧みに表しており、もどかしさがあって、読み終わりたくない…と、読み進められない小説です。
胸がキュッと締めつけられる。
久しぶりにお気に入りの一冊です
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