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理想の本屋さんA

角川文庫刊行に関して
第二次世界大戦の敗北は、軍事力の敗北であった以上に、私たち若い文化力の敗退であった。私たちの文化が戦争に対して如何に無力であり、単なるあだ花に過ぎなかったかを、私たちは身を以て体験し痛感した。西洋近代文化の摂取にとって、明治以後八十年の歳月は決して短すぎたとは言えない。にも関わらず、近代文化の伝統を確立し、自由な批判と柔和な良識に富む文化層として自らを形成することに私たちは失敗して来た。そしてこれは、各層への文化の普及浸透を任務とする出版人の責任でもあった。
一九四五年以来、私たちは再び振出しに戻り、第一歩から踏み出すことを余儀なくされた。これは大きな不幸であるが、反面、これまでの混沌・未熟・歪曲の中にあった我が国の文化に秩序と確たる基礎を齎すためには絶好の機会でもある。角川書店は、このような祖国の文化的危機にあたり、微力をも顧みず再建の礎石たるべき抱負と決意とをもって出発したが、ここに創立以来の念願を果たすべく角川文庫を発刊する。これまで刊行されたあらゆる全集叢書文庫類の長所と短所とを検討し、古今東西の不朽の典籍を、良心的編集のもとに、廉価に、そして書架にふさわしい美本として、多くのひとびとに提供しようとする。しかし私たちは徒らに百科全書的な知識のジレッタントを作ることを目的とせず、あくまで祖国の文化に秩序と再建への道を示し、この文庫を角川書店の栄えある事業として、今後永久に継続発展せしめ、学芸と教養との殿堂として大成せんことを期したい。多くの読書子の愛情ある忠言と支持によって、この希望と抱負てを完遂せしめられんことを願う。
一九四九年五月三日 角川源義

理想の本屋さん@

最近、本屋通いばかりしているのでちょっと考えてみました、私の理想の本屋さん。

@所蔵してある本がマニアック過ぎない。
Aコーナーにパイプ椅子が一つ。丸椅子は不便。
Bムック本、雑貨コーナーが書籍コーナーの邪魔をしていない。
CCDショップが併設されていない。
D書店員に声が掛けやすい環境である。
E在庫管理が全て機械任せにされていない。
F無駄に雰囲気や演出に凝っていない。客を選ぶような造りをしていない。

あくまでも理想です…。あと、ラストは確かに海外に美しい書店があってもそれは長い国の血が育んだもので、私としては、日本では残っていくべき古書店が大型古本屋に圧倒されている現状では、普通の本屋が雰囲気を出しても醜い足掻きにしか見えないからです。かえって客が遠のく…。
それと、その考えの根っこにあるのは某文庫刊行の辞を読んだからです。
続→
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