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たまに、だけど、人肌が恋しくなる時がある。
そういう時はいろいろやって、なんとか寝ようとするんだけど、全く寝る事が出来ない。
頭によぎるのは、いつも一人で寝れない時に、駄々をこねると内緒で一緒に寝てくれた母。
あの優しい温もりといい香りを思い出して、ほんの少し胸が痛んだ。
(今は何にも出来ないしなぁ……)
……もう図体がデカくなったってのに、こんな事を思い出すとは、と乾いた笑い声を出す。
あの柔らかい肌に甘える事も、優しい言葉をかけてもらえる事も、今後二度とありえない。
更に言えば親の代わりを探す…みたいな事も、見っともないのでゴメンだ。
「あーやだやだ。寂しくなんかねぇし」
なんだか悲しくなって、布団を被りながら廊下を歩く。
「散歩でもすりゃ、どうにか気が晴れるだろ」
そう言いながら適当に消灯された廊下を歩いていると、一部屋明かりが点いてる事に気がつく。
「あれ?……ローズさんの部屋じゃん」
俺は廊下の窓から顔を出して確認する。
生憎、俺の目はそんな遠くまで見れる程いい訳でもないし、夜目がきくわけでもない。
だから、起きてるかどうかを確認する為に、ローズさんの部屋に直行。
行ってみたらローズさんの部屋の明かりは、まだ点いてるようだった。
「こんな時間に人の部屋訪ねるなんて、なんか悪い事してるみたい」
思わず悪戯心が芽生えるのを抑えながら、軽くノックする。
「ローズさん、夜遅くにゴメンナサイ。ちょっといい?」
これで寝てたら帰るしかないかー、なんて考えてたら、ローズさんの声で「ニコラくん?」と聞こえた。
すごく優しい声音だ、なんて考えていたら間も無くしてドアの鍵が開いて、ローズさんと目が合う。
…….ローズさんが大人だからか、なんだか安心するな。
内心の胸の暖かさを隠すように、俺はほんの少し困った顔を作って甘えた声でお願いをした。
「ローズさん、寝られないからローズさんのお話して!」
無邪気な子供を偽って
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先日のローズさんのパパ感がとても胸キュンだったので、ほんの少しだけですが、ローズさんお借りしました。
多分先日のキッチンの後から、ご飯食べさせて貰ったりして、その後あたりのイメージ。まだ添い寝はしてないけど、この後何度か部屋に入れると「一緒に寝よー!」って言ってくるので、部屋から追い出してやって下さい()
レンタルさせて頂き、ありがとうございました。