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僕は静かな地蔵でいたいな

昨日、また寝坊した。
しんどかったので、死にそうな声で電話した。
演技しているわけではないが、普通にそのような状態で電話をかけると、いつでも死にそうな声になる。

おはようございます、ポヤチャンです。

昨日上げた小説(もどき)を読んで、拍手を下さった方、ありがとうございます。
無言でも励みになります。

いつもPCからなのは、PCでの閲覧者が単に多いのか、それともbotが拍手のURLを意味もなく踏んでいる(それはないと信じたいのですが)のか……

嬉しいのですが、この間のようなネガティブ拍手もありますから、素直に受け止められない自分がおります。

突然ですが、左翼とサヨクは違うと思っております。

その表記の仕方や、意味するところは「左翼がサヨクにさよくとき」という名前のサイトを見ていただくと参考になると思います。

携帯からなのと、自分にとっては過去のサイトとなりつつあるのでURLは張りませんが、検索すれば出てくると思います。

今の時点で言えることは、左翼の中にはしっかりした尊敬できる人もいるが、サヨクはあまり好きではない、ということです。

勿論、たとえサヨクと感じたりしても、その人の全てを否定したり、関係のない誹謗中傷はしませんが……。

時に嫌悪感を抱く(意見や主張、表現の傾向や、自分で書いたプロフィールから、典型的に「サヨク」と思えるタイプの人が私にはいます)と、どうしようもなくもやもやしますね……。

毛氏の肖像画の前に突撃した人は、自らが蟷螂の斧だと知っていたのでしょうか。
この故事成語を知った時、私はかまきりを馬鹿だとは思いませんでした。
むしろかまきりはそれしか立ち向かう方法を知らなくて、それで圧倒的に大きな車に向かっていくより他なかったのでしょう。

逃げて生き延びる方法もありましたが、もし戦うとしたら。

と、子供の時に感じ、今なお思い出すと。

でも、今は私が強い人にはぺしゃんこに潰されるかまきりだと知っているので、何も目立ったことはしません。

ただ友人が、私が苦手なタイプの人と絡み、影響を受けようとしていたら、当然ながら乱暴な言葉を使ってでも止めたいのです。

エゴイストですね、すみません。

さて、多分頭が重くなったのは、二度目なので、ある人と会話したせいだと確定したので、それを所長と副所長に言いました。

私にできるのは、聞き流すことだそうで、席を離れる/話を振られても「関心がないです」と断る、等の方法があるそうです。

思い出したくないことを思い出したり、思いたくないことを思わされたり、言いたくないことを言わされたりするのは、もう沢山です。

だから多分、自分は一時的によそに隠れて地蔵になれば良いのでしょう。
できるように頑張ります。
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ハロウィンの日に(一次小説)

もうハロウィンは終わってしまったけど……

話題:ハロウィン


 小高い丘の中腹の、古びた洋館。その扉の呼び鈴が、久しぶりに鳴った。

 あまりにも長く、来客がなかったので、館の主は、それがそういう音を立てることを忘れていた。

 たまたま居間で寛いでいたが、寝室にいたら聞こえなかったことだろう。
 むくり、と体を起こす。

「トリック・オア・トリート!……だっけ」

 呼び鈴以上に澄んだ、可愛らしい声は、扉の向こうの来客が幼いことを示している。

 場違い……いや、場違いではなかったか。この東洋の国にも様々な慣習が伝わりつつある。

 重い扉を開けると、小さな子供は、しばらく彼を見つめたが、嬉しそうに笑い、小さな籠を手に載せて、差し出した。

「お菓子、ください」

 女の子だ。とても小さな。

 彼は困惑した。

「生憎と、うちにお菓子はなくてね。ほら、門の前にかぼちゃがないだろう。そういう家を無理に訪ねてはいけないんだよ」

 しかし、少女は、怪訝そうに彼を見て首を傾げる。

「あれ、おじちゃんは仮装の人じゃ、なかったの?」

 確かに、自分の趣味で古くさい……いや、ゴシック調とも取れる奢美な服装をしている。白と黒の夜会服。ずっとそれが彼のスタンダードな装いだ。
 奇矯と見えても、決して仮装をしているつもりはなかった。

「……ドラキュラ、の。だよね?」

 自信が無いのか、声は小さいが、無邪気な問いだ。

「いや……違うよ。私は、ドラキュラではない」

 それは誰か別の人を差す名だ。代名詞化されているとも言えるが、彼はそんなことは断固認めたくないのであった。
 気位の高い「同属」として。

「そう……なんだ。ごめんなさい」

「どうやって、ここに入ったの」

 女性には手慣れていても幼い人に慣れていない彼は、努めて優しく話した。

「後をついてきたの。だって私、てっきり、おじちゃんが仮装の人だと思って……」

「おじちゃん、はよしてほしいものだが」

 幾年を経ても若く瑞々しい。それが彼の誇りであった。むしろ存在意義だ。
 真っ向から否定されてはかなわない。

「すみません、じゃあ……お兄ちゃん」

 しゅんとしたのも束の間、彼女は満面の笑みに戻り、

「トリック・オア・トリート、お願いします!」

と、籠を高く上げた。

 彼は少女を上から下まで良く見た。七歳くらいか。三つ編みの可愛らしい彼女は、即席のビニールシートの衣装で魔女を気取っているようだ。

「ここには……いや、私には、あげるものは何もない。むしろ私は他人から奪う存在なのだ。ただ、それだけの」

 美しい黒目がちの目を向けて彼女はきょとんとした。

「君は、ここに来るのは、少し早すぎたのだ。あげるにせよ、もらうにせよ……あと二十年程しないことには、どうにもね」

 二十年程経てば、花の蕾も美しく咲いていることだろう。できればその時を狙って摘みたい。

「えー……困るな」

 彼女はスカートの裾を弄りながら動かない。

 彼の中に悪い考えが芽生えてきた。

 ふっくらと丸い、柔らかい頬。さらりとした、真っ直ぐな黒髪。二十年待たずとも……美しい。充分に。
 いや、むしろ今こそ。

「君が良いのなら、……今ここで、お菓子よりもずっと甘くて良いものを、与えても良いのだよ」

 真ん丸な目で彼女は見ていた。
 お互いがお互いに釘付けとなった。この状態に持ち込んでからが彼の本領発揮だ。

「さぁ、目を閉じなさい……余計なことは、見ないで済むように、ね」

 彼は充分に少女を気遣ったつもりだった。跪いて、少女の肩をゆっくりと抱き、首筋に唇を近付けて、甘やかな期待に自らも目を閉じる。

―今までは手を出さなかったが、どのような味がするものやら。

 年端も行かぬ子供。そういう意識が、良心をとうに捨てたと言う彼にもまだ残っていた。

 しかしいざ、彼の象徴たる、小さな白い刃を無垢の肌に突き立てんとした時……ふと、押さえている「肩」の感触がなくなった。

 目を開ける。そこに彼女はいない。
 幻のように掻き消えたなど、あって良いものだろうか―、彼は、自身のことはさておいて、不思議な状況に納得が行かず、すぐさま扉を開けた。

 曇り空。少し遠くを、薄っぺらい黒の衣装を羽織って……恐らく家庭用のほうきにまたがった、三つ編みの小さな「魔女」が飛んでいく。

 目をこすっても、そのように見えた。

「お菓子をくれなきゃいたずらするぞ」

 彼にとってはまさしくその通りになった。
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