寒くてコーヒーを飲みまくっているのだが、それでもよく眠れてしまう。もうお布団から出たくないくらいになってきた。
ノーベル文学賞にカズオ・イシグロ氏が受賞した。彼は私と同じ誕生日なので昔から勝手に親近感が湧いていた。私はこれまで彼の幾つか作品を読んだが、物語の斬り方が何だか自分と似ている。次はこういう風に持っていこうというのが何となく予想通りに展開しているのだ。
ご両親が日本人で日本生まれだけに日本的な感性で描かれているなと思ったのは、アンソニー・ホプキンスとエマ・トンプソンW主演で映画になった『日の名残り』。英国名門貴族の屋敷で35年もの長い間執事をするスティーブンスの品格と完璧な仕事っぷりはどこか武士道精神に通じるようだった。しかもスティーブンスに長年思いを寄せる女中頭にもどこか日本的な控えめさがあり、やはりカズオ・イシグロ氏は日本人の血が流れているのだとおもった。私がイギリスにもきっと日本人のような侘寂を持ち合わせているに違いないと思わせたのもこの『日の名残り』によってだろう。
私は上記の作品の他に長崎の原爆投下のあとを生きる人々を描いた処女作『遠い山なみの光』と『わたしを離さないで』しか読んでいないが、どの作品を読んでも人の気持ちを通い合わせることの難しさや人としてどう有るべきかとかを読み手に考えさせる。それは繊細なまでに描かれ、日本人には心地良いものに感じる。今回の受賞はそこが世界に認められたってことなのだろうか。
何れにせよ、読書の秋到来!大いに本を読むべし!カズオ・イシグロさん、おめでとうございます!!
たくさんの拍手ありがとうございました!
それを励みに明日も頑張ります。
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