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世界でただひとり



「一緒に住もう」


「俺が引っ越したら
anちゃんは、いまの家引き払ってうちに来たらいい。

一緒に住んだらいいと思ってる。」




唐突に、ゆうさんは言い出した。








「anちゃんがすき。守りたい。」


「一緒にいてほしい。」

わたしを見て、まっすぐに。








ただ、言えるのはまだ恋人ではないってこと。






ゆうさん曰く、

嫉妬心、独占欲が強いから

付き合うことは
ゆうさんにとっても、わたしにとっても
良くないと思う、と。


だから、恋愛しないと、
彼女は作らないと、そう心に決めていたのに


わたしが何度もその心のドアをノックする、と。








その話をしたあとに、


「一緒に住もう」と言った。








わたしは、一緒にいたい。


でも、それ以上にこのまま一緒にいていいのか


一緒に住むなんて、そんな簡単なことじゃないし


絶対、ゆうさんはわたしを嫌になる。





それも伝えたけれど

「嫌になるわけない。
anちゃんが良ければ一緒に住んだらいい。

ずっと考えてた。

一緒に住んだらいいって。」


と、ゆうさんは言った。








一緒に住む、って

そんな簡単なことじゃないの
わたしにだってわかる。


ゆうさんは、本当にちゃんと理解した上で

そんなことを言ってるのか


考えてた、って言っただけで
思いつきで言ったんじゃないか。








一緒にいたい、って

一緒に住もう、って


そう言ってくれたことは
本当に素直に嬉しいけれど。




本当に、それでいいのか。


それがいいのか。











まあ、それもいつの話とか
具体的な話ではないし


ゆうさんのことだから

また流れていきそうな気もするけれど。


僕だけの暗号にかえて





あれから、初めて
ゆうさんがわたしに、「すき」と言った。




結局のところ、やっぱり付き合ってもなくて
なにも変わらない、都合のいい存在なんだろう。




それをわたしも分かっているから
わたしから「すき」は言わない。








久しぶりに聞いた、ゆうさんからの
「すき」は


あまりに不安そうで、








わたしは、どこにもいかないのに。


ちゃんとここにいるし

こんなどうしようもない関係でも
いまでもゆうさんを想っているのに。








嫉妬心、独占欲が強い。


ほんとうに、びっくりするぐらい。




そんなに他へ行ってほしくないのなら
ちゃんと、言葉で
ちゃんとした関係を求めてよ、と。




それがないのも、
きっと子供がおもちゃをとられてしまったような

そんな感情しかわたしに対して抱いてないんだろう。




一緒にいすぎたんだよ、きっと。




それでも、すきだとか。


自分でも笑える。








叶いもしない約束も、要らない。


期待してしまうような言葉も、態度も。


わたしは、要らないのに。




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