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十年後の今日の日も



一緒に過ごす時間が増えれば増えるほど、長くなればなるほど、あたしはどんどん弱くなってしまう。


離れられなく、なってしまう。








クリスマスイブ、忘年会のあとゆうさんとふたりでふらふら歩きながら帰ったの。

ここ最近のゆうさんは、すごく甘々で。


その日もかなり酔っ払ってて、抱きしめられたり、キスをしたりした。




もう、同じことは繰り返さない。ゆうさんから離れるんだと、決めたはずなのに。

結局あたしは、求められるならと思ってしまっている。


彼はいつだって気まぐれだ。


でも気まぐれでいいから、と。


一緒にいたい、とまた思ってしまった。









悲しくなるのも、さみしくなるのも、あたし自身なのにね。




それでも久しぶりに抱かれたゆうさんの胸の中はとてもあたたかくて、やさしくて。


寝返りをうつたびに、抱きしめてくれたりして。




それはもう、愛されているんじゃないかとかんちがいしてしまうほどに。




もっと、もっともっともっと

馬鹿な女になれたなららくなのにともおもう。



深く考えずに、すむかもしれないのかなあって。




きっとあの日の夜に話していたことも、ゆうさんが言ってくれた言葉も

なにひとつ彼は覚えていないんだろう。




それでも、クリスマスに彼と過ごせて、彼と朝を迎えられてあたしは、しあわせだった。




あたしは、忘れないからね。




出逢わなければよかったの?



どうして、すきになってしまったのだろう




何度も何度も考えるの。


それでも答えなんてでなくて、


嫌いになれたら楽なのに

なのにどんどんすきが募っていくの。








彼は、あたしに「ずっと」と言った。


あたしたちの関係に、ずっとなんてないのに。




ずっと一緒にいたい、と

ずっと一緒に笑っていたい、と


願っても、祈っても


あたしたちにずっとなんて、ないのに。








だいすきです。


いまも。


だいすきです。


きっと、これからも。


 
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