★れにゃーとラーシュさんの出会い編。続きはあるかどうかわからん。とりあえず出会いを。
まあ恥ずかしいから追記にしまっておきます。気になる方は追記よりどうぞ。
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「ここでは、自分が訊かれていいことだけ相手に訊くことができる…よく覚えときな、新入り。」
そう最初に説明を受けたのはいったいいつのことだろうか。他人との関わりを避けるレニアにとっては、居心地のいい場所となって久しい。ある種の平穏を保っていたそこが、荒れ始めたのは記憶に新しい。
「最近変なのが入ってきたんだ。なんでも、竜族とのハーフとかで…」
そこまで聞いて、レニアは呆れた。繁栄都市では珍しいものではなくなっているとはいえ、竜族のハーフは異端視されていた。それを自分からひけらかすなど、愚者の行動に思えた。
「どうやらお前さんを狙っているそうだよ。」
「…なんでまた。」
確かに、自分はそこそこの有名人になってしまったが、つけ狙われる程になった覚えはなかった。理由を尋ねれば、簡単な答えが返ってきた。
「お前さんを倒して、ここの頂点に立つつもりらしい。」
「馬鹿な奴もいたもんだな。」
呆れながらそう言うと、ここの主は苦笑した。と、ちょうどそのときだった。
「今日こそ相手をしてもらうからな!」
そんな声と同時に見知らぬ誰かが入ってきた。気配から察するに、こいつが噂の馬鹿な奴だと思われた。
「ここのリーダーはお前なんだろ?!だったら、俺が倒してやる!」
「…寝言は、寝て言え!」
振り返りざまに"力"を放てば、完全な不意打ちではあったが、効果はあったようだった。一撃で勝負が付き、向こうは悔しそうな表情をしていた。
「くそー…根本から違う…!」
「これに懲りたら、誰かれ構わず喧嘩ふっかけるのやめるんだな。」
ここの主がそう言うと、しばらく悔しそうな表情をしていたが、ふっと顔を上げると予想外のことを言い出した。
「俺を弟子にしてください!」
「…何言ってんだ?」
「だから、俺を弟子にしてください!俺、ラーシュっていいます!師匠って呼んでいいっすか?!」
かなり一方的に、話が進んでいるようだった。突然の出来事に困惑していると、それに気付かないのかなんなのかわからなかったが、話を進めようとしていた。
「いや、お前の言ってる意味がわからない」
「弟子にしてください!強くなりたいんす!」
向こうは向こうでなんか嬉しそうにしているし、ちらりとここの主を見れば完全に外野に徹してるし、レニアはため息をついた。他人に好意を持たれる事はあまりなかったし、ましてや弟子にしてくれなんて言われたことがなかったため、内心かなり動揺していた。
「…別に…お前がいいなら…」
「よっしゃ!ありがとうございます!師匠!」
なんだか変なのと関わり合いになってしまったな―レニアは自分の選択を早くも後悔していたが、そんなことを知る由もないラーシュはとても嬉しそうだった――
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★なんだこれ。まあ、うん、ラーシュさんとの出会いってこんな感じ。そこそこ強かってん、だから変な自信持っててれにゃも倒せるような気になってたんですラーシュさんは。書ききれてないやつ。
ついったに一部載せてましたが、こちらは完全版となります。