いやー、久しぶりに見応えある作品を観てしまった。友達曰く「あれは『ショーシャンクの空に』を超えるゼ」と豪語していて、観るまで信じられなかった私だったけど、グイグイ引き込まれて語りたいことがありすぎてどうしましょう!(笑)今日は映画『バタフライ・エフェクト』についてたーっぷり紹介したい!

●ストーリー●
 エヴァン(アシュトン・カッチャー)は少年時代からブラックアウト(記憶喪失)してしまう症状に悩んでいたが、大人になるにつれ治まってきていた。7歳から精神科医から治療のために毎日、日記をつけることをすすめられ長年続けていた。歳月が流れ彼は大学生になり読み返していると、いきなり痙攣して失神してしまった。その瞬間、日記のなかの失った記憶がエフェクトし過去に戻ることがわかったエヴァンは、忌まわしい出来事を自分の手で変えることが出来ることに気づいたのだった。そして、幼馴染みのケイリー(エイミー・スマート)と、なぜ疎遠になっていたのかを探るために、最後に会った日「君を迎えに戻る」と誓ったあの瞬間に戻ることにするのだった。

 タイトルの“バタフライ・エフェクト”とは、カオス理論(Chaos Theory)でいうところの「ある場所で蝶が羽ばたくと、地球の反対側で竜巻が起こる」という意味で、僅かな条件の違いで未来が大きく変わってしまうということ。この作品は空間座標軸ではなく時間軸で描いていました。つまりタイム・パラドックスですね。カオス理論については一時期、勉強してたことだったので懐かしい!…ほとんど忘れちゃったけどね(笑)
 主人公のエヴァンがケイリーを悲劇から救うためにした些細なことが、後々になって彼を取り巻く人たちの人生が大きく狂わせてしまうのです。かつては『いつかどこかで』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』では、自分のためだけにタイムトラベルをしていたのに対し、この作品は納得がいくまで何度も仲間や家族のためにトリップするので、観る者に共感と感動を与えています。彼らのためだったら命も惜しまないというところがすごくいいですね。

 少年時代の仲間たちは邪悪そのもので目を覆いたくなるシーンもあったりなんかしましたが、子役の演技はピカイチ!それにも増して、デミ・ムーアの年下夫でコメディードラマ『That's 70's Show』でお馴染みのアシュトン・カッチャーがこんなにいい演技が出来ることも驚きですが、脇役の人たちも非常に味がある演技をしていました。幼馴染みのケイリーを演じたエミリー・スマートが、シーンによって別人のように演じ分けているのですよ。例えば、健康的な学園のアイドル・神経を病んでやつれたウェイトレス・場末の娼婦…今のハリウッドであんなに豹変出来るのは彼女と、シャーリーズ・セロンぐらいじゃないだろうか(笑)
 他にも母親アンドレア役の(ローラ・ウォルターズ)は末期ガン患者に豹変したのにはびっくり。それと仲間の一人のレニー(エルデン・ヘンソン)は時期によって太ったり痩せたり。物凄い役者魂!(笑)

 本当に素晴らしい作品でした。もう涙で何も見えないよ!!(笑)たくさんの人に観てほしいな。あのとき、こうしてたら人生は変わったはずなのに、という想いは誰にでもあるでしょう。それを変えることが出来ないから、みんな後悔しないように生きなきゃならない。それなのになかなかうまくいかなかなったりするのですが…。この作品の結末は悲しくも美しい終わり方をしています。DVDでは三つの結末が入っているそうなので、私は早速Amazonで注文!(笑)
 ショーン・ビーンの出演作品でもこんなには語れません!(笑)また観てみたいと思いまーす。(長すぎて途中までしか読まなかったりして??本当はもっと長かったけれど書き直しました)